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鬼塚鉄也編10-2 ※肉便器、輪姦
一人は十代にも見えそうな童顔に、派手な髪色とピアスで自らを主張するいかにもなチンピラという出で立ち。
クラブを知らぬ素人だけでは腰が引けてしまう者がいないとも限らないため、一般人に扮した──というより、プライベート同然の柳も混じっていた。
幼なじみでもある蓮見がずいぶん気に入っているからというよりは、現状の実質的トップでもある神嶽が調教する者にはそれなりに興味があるといった様子であった。
そしてもう一人は、四十路も半ばまできた辺りだろうか、いかがわしげなAV男優のような風貌だ。
互いに素性は知らぬが、いかんせんセックス中毒のような生活をしているだけに、ここに通ううち顔見知りになった程度の仲ではあった。
「うほほぉ、本当に居るよ、いやこれはなかなか、今日は当たりを引いたな」
「んー、好みとは違ぇけど、顔のレベルは問題ナシ……子猫ちゃんみてーに震えてるとこが結構そそる、ってとこか。オッサンもテキトーにレスしといて」
柳が言い、二人して出会い系の掲示板に手短な報告を行った。
それは強姦や輪姦等のプレイを好む者が集まる専門のサイトであるが、される側が本当に性暴力の被害者であること、その背後にクラブがあることは、ほんの一握りの人間にしか知られていない。
「うっし、とっくに先客もいるみてぇだし、オレらもさっさと頂くとすっか。おいオッサン、徹底的に輪姦そうぜ」
「ウヘヘヘ、言われなくてもそのつもりだ」
二人は神嶽の精液を垂れ流す鉄也の尻穴を見下ろす。
鉄也は気付いていないが、神嶽に犯された直後で身体はまだ火照り、肌をほんのりと桜色に染めている。すっかり柔らかくとろけたアナルを物欲しげにヒクヒクと蠢かせるその姿は、実に扇情的であった。
「あ……うあぁ……」
(こ、この人達、なんだか怖そう……大人しくしてないと暴力振るってきそうだよ……いや……いやあぁぁ……)
荒んだ外見の男達を前に、何かあれば暴力で解決しようとする人間の臭いを感じ、か弱い鉄也の顔色が悪くなった。
全てがクラブ会員であった時とはまるで違う。同じように粗相をすればどうなるかわからない。
もしも危害を加えられそうになった際には止める為の人員を割いているにせよ、それは鉄也には知らされていないのだ。
柳は鉄也の顔の方に回り、もう一方の中年男は早速といった調子で鉄也のアナルに薄汚れた指を突っ込み、先客の雄汁を掻き出すようにほじくり回した。
パンパンに膨れ上がった二本の肉棒を取り出されると、鉄也は喉を絞って恐怖した。
それも今の彼らには、輪姦趣味の淫乱少年が行為を待ち兼ねて発した声にしか聞こえない。二人はガクガクと震える鉄也の上下の穴を、嬉々として塞いでいった。
「ぐふぅんっ! ぶごおぉぉおおおっ!」
じっくりと愛撫してやる気もなければ、自分達が来る前にも犯されていたなら手間が省けたと、男達は初めから容赦がなかった。
肉食獣を思わせる荒々しい腰使いで鉄也の大切な粘膜を擦りまくり、開きっぱなしを強制されている口からはうまく飲み込めない唾液が溢れて口元を汚す。
「んっ! んんっ、ふうぅぅ、げっほおぉ!」
「ほほぉー、これはなんとも……ううむ、ずいぶんといい具合に調教してあるなぁ」
早くも鉄也を気に入った様子の男は、夢中で腰を振った。
押し込めば奥へ咥え込もうと肉襞がうねり、引き抜く際にはキュッと締め付けるような切ない動きさえするものだから、男にとっては後ろ髪を引かれるようでたまらない。
鉄也の頭を鷲掴みにしてイラマチオを愉しんでいる柳も「なるほどなぁ」とどこか納得したような表情だ。
「んげぶっ! おぐぅっ! あへっ、げぶぅう!」
当の鉄也は勝手すぎる突き込みに苦しみ、鼻を垂らして泣きじゃくる。
恐ろしくて粟立っていた肌も、満足に呼吸ができないせいで紅潮していくが、無理やり犯されることに興奮しているように受け取られるのみだ。
「うげおおぉっ! んぐぉっ! ぐぶぇっ! んぐぅうふうううっ!」
それでも、あまりにも辛そうな声を上げ続ける鉄也に、男はふと怪訝に首を傾げた。
「……いつものことだけど、この子も演技派だなぁ。どう見ても本気で嫌がってるようにしか……フフフ、もし本当に騙されて連れて来られた子だったらどうしようかな」
(演技じゃない本当に嫌なのぉおおおおっ! 誰か気付いてやめて助けてぇっ……!)
こうしたプレイを好むだけあり、良いように想像して背徳感を味わう男。
鉄也はどうにかしてこれが現実に起こっている犯罪行為だと察してくれないものかと、懇願するように悲哀に満ちた視線を投げる。
そんなこともあろうかと、柳の出番である。余計な真似をするなと言わんばかりに鉄也の喉奥を思い切り突きながら、ハンッと軽く笑い飛ばしてみせた。
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