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如月司編2-3 ※浣腸、大スカ、初めて

「はーっ……はぁ……ウゥゥゥ……」 「よし、そろそろ良いだろう」  ──10分。司にとってこれほど時間の経過が長く感じたことが今までにあっただろうか。神嶽の合図で、鷲尾は押さえるのをやめた。  なおも司は必死に下半身に力を入れて腹の中のものが下ってくるのを阻止しようとしていたが、身体の方はもう限界だった。そこに、鷲尾がとどめとばかりに腹を押す手に力を加える。 (あ、ぁあっ……! もう……駄目だ……こんな、奴らの前で……)  アナルの皺が盛り上がると、次の瞬間、派手な音を立てて黄褐色の液体をぶち撒けた。  そして、やっと収まったかと思うと、今度は固形の便がひり出された。色白の細身に似合わない、太く健康そうな質量のそれである。  部屋にはむわっと鼻が曲がるような臭いが広がった。 「如月家の御曹司でも、糞は臭いものだな」  神嶽は慣れているのか特に気にならないようだが、わざと言葉にして司の自尊心を傷付ける。  肩で息をしながら、司は目だけで人を殺せそうなほどに憎悪の乗った視線で神嶽を睨んだ。  鷲尾が司の排泄物を片付けると、ホースを引っ張ってきてぬるま湯で洗ってやる。  初めは残りの汚物も混じったが、徐々に湯は透明になってきた。司の腸はもうすっかり空になったようである。  鷲尾も用は済んだようで、司から少し離れると休めの姿勢で待機した。 (なんて、ことを……。しかし……さすがに、これで気が済んだだろう……)  すっかり責め苦が終わるものだと思い始めていた司は、今度は神嶽に両手でむき出しの尻たぶを開かれびくりと身体を震わせた。 「ふ、ふざけるなっ……私はもう十分に醜態を晒しただろう……!」 「それはお前が決めることではない」  神嶽は浣腸に使ったものとは別のシリンジで、ローションを直腸内にたっぷりと注ぐ。  次に、それとは違う表面麻酔のゼリーを司のアナルに塗り付けると、人差し指を押し込んだ。指よりも更に大きなものを出したばかりでもあるし、滑りも良くなっているため一本くらいは簡単に入ってしまう。  第二関節程度の浅い部分まで沈めると、ゆっくりと出し入れし、時折ぐるりと回転させるように動かして、内部にもゼリーを浸透させていく。 「ぅぐっ……いい加減にしろ……! そんな場所を、弄るだなんてっ……お前は狂ってる……!」  司がいくら喚いたところで、神嶽の考えは変わらない。  指を二本に増やしてみても司の様子が変わらなかったことから麻酔が効いていることを確認し、神嶽はいよいよ完全に勃起したペニスを取り出した。 「今から、これをお前のここに入れる」 「そっ……そんなに大きいものを……」 「さっきお前がひり出したものとそう変わらんだろう」 (私に興味があるとは、そういう……。ああ、くそっ、こんな男色の色情狂に脅されているだなんて、考えただけで吐き気がするっ……)  司がようやく神嶽の意図に気付いても、逃げる術はない。  神嶽は狙いを定めると腰をぐっと前に突き出し、挿入にかかる。 「嘘だろう……や、やめろっ。そんな汚らわしいもの、入れるな……っ!」 「もう入ってしまったぞ」 「え……っ!?」  直腸自体の感覚は乏しい。異物感はあったとしても、普通、痛みを感じる最大の理由は知覚神経が通っている外側の皮膚に負荷をかけてしまっている為だ。痔などが辛いのもそのせいである。  司のアナルは大した痛みも感じることなく神嶽のペニスを受け入れていた。  しかし目一杯押し広げられ、皺は伸び切り、本人はわからずとも穴自体は苦しそうなものである。  司を堕とすのは暴力ではない。だが、後になって使い物にならなくなっては意味がない。  神嶽は抜けてしまうギリギリのところまで腰を引き、また押し込むことを繰り返す。  司のアナルに男の味を覚えさせるようにゆったりと腰を動かしていると、人間の身体の適応力というものは時に理不尽なもので、突き入れるたびにだんだんと余裕を持ち、深くまで入るようになってきた。 「初めて犯された際は痛いだの苦しいだの泣き喚くものだがな。そう平然としていられるとは、お前は男を受け入れる才能があったのか。意外だな」  神嶽は白々しく言う。あのゼリーが表面麻酔であることを司は知らない。 「勝手なことを……! そんな訳がないだろう!」 (や、やっぱりこの男、私の他にもこんなことを!? こんな畜生が学園長だなんて、理事会は何をしているんだっ……! でも……あ……あんなに大きなものを入れられているのに痛くないなんて……私の身体は……? ……な、なにを考えているんだっ。これではこいつの思う壺だ……!)  司は首を左右に振って余計な思考を追い出そうとする。 「ぐふっ……!」  みっしりと腹の中を犯される圧迫感に、思わず司が呻いた。神嶽のペニスはもう根元まで司の腸内に消えてしまっていた。 「奥まで入っている感覚がわかるか」 「……ぬ……けっ……!」  無頓着に神嶽は抽送を続ける。粘膜を傷付けないよう、いきなり激しいピストンをする訳でもないが、司にとっては男に肛門を犯されているという現実そのものすらおぞましい。

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