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如月司編4-4 ※フェラ、イラマ

「まだ言葉が固いな。もっと低俗な口を利いてみせろ」 「なんだと……?」 「男性器は、チンポだ。精液はザーメンと言え。お前のようにつんと澄ましている人間が淫らな言葉を口にすることに興奮する者もいる」 「そ、それはお前だろうが、この変態っ……! どうして私がそんなことをっ!」 「会員はわざわざ金を払ってお前を犯すんだ。お前も最低限の礼儀はわきまえねばならない」  本当に司を奴隷としか見ていない神嶽の言葉に、司はギリギリと歯を食いしばる。  今回は神嶽だけであるが、再び見知らぬ男の相手をさせられることになる不安や、そのような非日常の中に生きる無法者が野放しになっている状況、それを許している自身の不甲斐なさ。  やり場のない感情は、一刻も早く事を終わらせるべく、扱く手に向けるしかない。 「ぐっ……くそっ。……この……馬鹿みたいに大きくて……こんなにっ鼻が曲がりそうなほど臭くてっ……! 情けない我慢汁で私の手をべとべとにしているチンポ……ううっ、最高、ですっ……! こうやってっ、ご奉仕することができて、し、幸せです……! っは、早く……このいやらしい牡奴隷でイッてください! 汚いザーメンくださいお願いしますっ! こ、これでいいかっ!?」 「最後が余計だ。だが、まあいいだろう」 (はぁっ……どこまでも人を見下して……なんて腹立たしい男……。でも、もうそんなことより……早く終わらせて、手と口を洗いたいっ……)  言葉にしたせいでどれだけ汚らわしい行為をしているのかを再認識してしまった司は、抗いながらぐだぐだと続けるよりも、諦めの気持ちの方が勝っていた。 「はっ、ふ、おぶっ……れろれろぉっ……! ンッ、ふぅ……もうっ、いい加減に、出せぇっ……! んぐぅっ……じゅぽっ! ずりゅっ! ずぞぞおぉぉぉっ!」  司は教わった通りに咥えながら舌をベロベロと動かしたかと思うと、麺を啜るように派手に音を立てて吸引し、バキュームフェラも試みた。手での愛撫も忘れない。  これほど激しくしていれば動きが雑になってもおかしくないが、この気に食わない男を確実に絶頂させるために、ムキになっていると言っても過言ではないくらいの勢いだ。  こういった場面での司の真面目さは健気というか、滑稽というか。見る者が見れば淫売に成り下がったかと思うような怒涛のフェラチオである。 「よし、出すぞ。そのままじっとしていろ」 「……あっ、待っ……うぷっ!?」  射精の兆候を感じ、びっくりして口から離した瞬間、鈴口から勢いよく噴き出した精液が司の顔を直撃した。司をより知的に見せている眼鏡にもべったりとこびりつき、頬を伝っていく。 「顔は拭うな。ザーメンの臭いを嗅ぎながら続けるんだ。次はディープスロートだ」 「げほっ……まだ満足しないのか……それに……ディープ……? 何だそれは……」 「口をマンコに見立ててチンポを喉奧まで受け入れるんだ」 (の、喉の奥まで……? なんて無茶を言うんだ……ああっ、こいつのザーメンも私の顔にこんなについてしまって……気持ちが悪いっ……早く拭かないと臭いがとれなくなるじゃないか……っ。本当に頭がおかしくなりそうだ……)  執拗な神嶽に眩暈がしそうになりながら、司は吐き気を感じない程度に目一杯咥えてみる。射精してもなお活きの良い肉棒は大きく、半分くらいしか収まっていない。 「こ、ここまでひか、入らない……」 「それをもっと深く咥えるんだ。大きく口を開けて、チンポを飲み込む気で喉でカリを締めろ」  喉と言われても、普通に生活していてそこまで物が入ってくる動作をすることはないのだから、さすがの司も躊躇してしまう。  だが、長く迷うことはなく、腹をくくったように息をついて、眉間に深く皺を刻みながら頭を進めていった。 「はぐっ、ゴフゥッ、おええぇっ……はぁっ……むむむうううぅぅ……」 「そうだ。やればできるじゃないか」  亀頭が口蓋垂にまで押し当たって苦しそうに顔を歪めながらも、両手で神嶽の腰を掴み、怖々と頭を前後させる。  本来入ってくることのないところにまで侵入するそれに反応して、濃い唾液が分泌され、飲み込むこともできずにダラダラと零れていく。それでも、司は必死の形相で続けたが、 「げっほぉ! おふっ、オエェ……ッ!」  司の頑張りに反し、身体が先に悲鳴を上げてしまった。

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