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如月司編4-5 ※フェラ、イラマ、嘔吐
顔を背け、激しく咳き込む司に、神嶽の手が伸びる。冷徹な顔に似合わない温もりのある手のひらを頭に置かれ、司は思わずぶるりと肩を震わせた。
「な、なんだっ!」
「なんだとは失礼だな。初めてにしては根性のある奴隷の頭を撫でてやろうとしただけだぞ」
「えっ……あ……」
(な、撫でる……? どうして……うまくいかないから、てっきり、叩かれるかと……)
「俺に叩かれるとでも思ったか」
「っ……そ、そう、だな。お前のように無理やり他人を従わせるような奴は……そうやってすぐ暴力を振るっても不思議じゃない……」
「そうか。お前ともあろう男がまるで叱られることに慣れているような反応だな」
「……べ、別にっ、私の勘違いなら、良いんだ……。気にするな……」
(ど、どうしてだっ? なぜこいつはこう、まるで私の考えていることがわかるような口を……ああ……そんなはずはない……お、落ち着け、冷静になるんだ。こいつの言うことに振り回されては駄目だ……)
司が激しく動揺する。神嶽が本当に司の心を見透かしていることなど、彼の常識ではありえない話だ。
司を取り巻く環境を調べるうち、神嶽はあることに着目していた。
将来、如月家を一手に担う男として英才教育を受けてきた司だが、そんな司ならば、何事もできて当たり前と両親の態度は辛辣であった。
そうでなくては今のこのやけに理想が高い司は出来上がらなかったのかもしれないが、徹底的なまでに教育一家であり、司もそんな両親の期待に応えようと日々努力を欠かさない。だからこそこんな理不尽な行為も懸命にやっているくらいなのだ。
世辞ではなく、こうして肌の触れ合いによって褒められることに彼は慣れていない。むしろ叱られることの方が多い中で、粗暴な振る舞いを恐れる部分もあった。
神嶽が司を単なる暴力では堕とさない所以である。
司は精神を落ち着けるよう深呼吸して、また喉マンに挑戦していく。
「んぅっ、んぐぐぐぐ……ぶげほっ、ぼっ、ふぅ……」
(こ、この男……本当に私を優しく撫でている……こんな酷いことを要求しておいて、気味が悪いことをするんじゃないっ……)
神嶽の相反する行動に、司の心は掻き乱される。
奴隷と言ってもむごい扱いを受けるだけがそうではない。司の場合はその察しの良さで相手を退屈させずに楽しませることのできる高級娼婦といったところだろう。
現に何も言われなくともぴったり竿に吸い付いて、温かい口腔粘膜でペニスを包み込み、扱いている。
憎い男にじっとり汗をかいて額に張り付いた髪を梳かれる空恐ろしさ、喉の不快感に、顔は今にも泣き出しそうになっているのだが。
「いくぞ、今度は口内射精だ」
「ぶぐぐっ!? ううっ!」
「吐き出したら、もう一度だ。うまそうに飲み干せ」
(の、飲むっ!? あんな排泄物をっ……!?)
司は咥えたままふるふると首を横に振るが、そのまま二度目の射精を受け止めるしかなかった。
(ひいぃっ!? 学園長の臭いザーメンがこんなに口にっ、あ、味がぁっ……! うぅぅううっ、人でなしっ……!)
神嶽の精は一度出してあるとは思えないほど濃く大量である。とても飲めたものではないのだが、司は神嶽のジャケットの裾を強く握り締め、ぐびりと喉を鳴らして無理やり食道に押し込んでいく。
目を白黒とさせながらも、なんとか全て飲み干したかに見えたのだが──。
「ぉ……ぐ、ぅおっ……!? げえええええっ!」
司は濃い雄臭と気持ち悪さに耐え切れず、やっとのことで飲み込んだ精液を思い切り吐き出してしまった。
「ぶへぇええっ! げはっ、ほひぃっ、んんっ……ぶふっ……ぅぅうっ」
あまりに激しい吐きっぷりだったものだから、精液は鼻にまで回り、司が咳き込むたびに鼻水のように噴出させている。
生真面目さを表すようにきっちりと着込んだ制服も、すっかり吐瀉物で汚れてしまっていた。
神嶽は放心寸前の司の髪を鷲掴みにして、吐いたばかりでだらしなく開きっぱなしになっている口になおも萎まない勃起を突き入れた。
「ぼがっ!? ぐがごごおぉぉおおおっ」
いきなり喉奧まで侵入されて、司は頭を振って逃れようとしたが、神嶽の力は強く阻まれる。
嘔吐物や胃液、更には神嶽の残滓の混じったペニスをただ咥えるしかない。
「司。いいか、これが一方的に口マンコを犯されるイラマチオだ。そう気が長い者ばかりではないからな。例えゲロまみれのチンポでも受け入れねばならん」
「ごぉっ……が、は……んぐ、ぐおおおおおおぉっ!」
(ふ、ざけるな、ふざけるなふざけるなあああああっ!! この私にっ、こんな、真似までしてっ……この男だけは死んでも許さないっ! 地獄に堕ちろこの悪魔!!)
喉奥を亀頭でガツガツと突かれ、むせ返りながらも、司は抗議の声を上げ続ける。
ずっと我慢していたものの、たまらず生理的な涙が溢れてきて、ポロポロと頬を伝って零れ落ちた。
(泣きたくないっ……こんな男の前でなんか、泣きたくないっ……抑えっ……ああっ、止まらないっ……)
自尊心の高い司のことだ。弱みを見せるような真似は屈辱のようである。
「げええっ……えっぷ……おッ、ぐひぃっ……」
口中を好き勝手に嬲られ、司は犬のように舌を長く出して、ゲップまで鳴らしながら、容赦のないイラマに耐える。司の高潔な顔はもうぐちゃぐちゃだ。
「そら、今日はこれが最後だ。耐えろよ」
「ほげっ、げへぁああああああああああッ!?」
神嶽が腰を突き出しながら、タイミングよく司の頭を押し込む。司の目玉がカッと見開かれ、口蓋垂を優に通り越し、脈打つ剛直が食道まで潜り込んだ。
器官を塞がれ、なす術もなく熱い精液を直接流し込まれる。
射精が終わる頃には、司の意識は朦朧とし、表情もすっかり緩んでしまっていた。
「ぶはあぁぁぁっ……ハァーッ……ぁ、ああ……えふぅっ……おえっ……」
やっと口を解放されて、司は気持ち悪そうに精液臭い息を吐き出す。
神嶽は司の涙の痕を指で拭うと、小さい子供にするようにぽんぽんと頭を撫でてやった。
「ようやく泣いたな。本当に我慢強いものだ、お前は」
「う、うぅぅっ……こ、の、ぉっ……! おぐっ、ぐ、えええぇぇぇぇっ……」
なにか言い返そうとしたところで、司は口元を押さえた。また吐き気がこみ上げてきたのである。
神嶽へ罵声を浴びせかけるのも諦めて、一目散にトイレへ走り去っていった。
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