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如月司編5-2 ※輪姦

 クラブに着くと、神嶽は司を前回とはまた違うラグジュアリーな個室へ連れて来た。  ラウンドソファーとテーブル、その前には大型のモニターもある。騒がしい広間と比べると、ここは非日常的な空間をより静かに過ごしたい会員の為の部屋である。  神嶽と司の他には、鷲尾と、参加希望者の中から抽選で選ばれた運の良い会員達が集められていた。  今日は司にとって初めてである会員参加型の公開調教だ。  鷲尾はクラブスタッフであるので顔を隠す必要はないが、周りの会員達は悪趣味な仮面をつけている。それだけでは人相はわからない。  普段であれば凌辱対象は二度と表の世界に帰ることができないので会員同士も隠すことはないのだが、今回ばかりは司という、これからも凌辱の続く特別な人間が相手だ。  クラブにとっても万が一ということを考えてはいるが、何より参加する会員の心配を少しでも取り除いてやるためのものだった。  司は服を全て脱がされ、首輪を付けられた屈辱的な格好で四つ這いにさせられた。 (くぅっ……この男……ほ、本当に人を家畜のようにっ……なんて奴……)  ギリギリと歯を食いしばりながら、首輪に繋がった鎖を握っている神嶽を睨む。  そんなことをしている暇があるなら、とばかりに顎をしゃくられて、司は渋々会員達に向き直ると、事前に神嶽に命令されていた口上を述べた。 「……き、如月、司です。皆様……ほ、本日は……わざわざ、私のような新米奴隷の、ち、調教に、ご参加くださり……誠に、ありがとうございます……。ど、どうぞ、最後までお楽しみください……」  期待に満ちた拍手が起こる。それがまた、これから起こる惨劇を予感させるようで司の羞恥心を煽った。  司の向かいには、相変わらず気味が悪いくらいの微笑を浮かべた鷲尾が座った。 「さて、あなたには、手始めに俺の相手をして頂きます。ここではお前ごときただの性奴隷だからな。しっかり肝に銘じて、見ているだけでチンポが勃つくらいにいやらしく奉仕してみせろ。わかったな?」  突然口調が変わった鷲尾に、司は少なからず驚いていた。  最初からわかっていたこととはいえ、神嶽を含め粗暴な人間の中で、鷲尾だけは態度こそ丁寧であったのを覚えていたからだ。それがこの男のやり口だとも言えるが。 「返事」 「……っ……は、はい……っ。こ、この……口……マンコと……け、ケツマンコで……せ、精一杯……ご奉仕、させて頂きますっ……。よ、よろしく、お願い致します……」 (はぁっ……こんな……娼婦のようなことを言わされるなんて……最低の気分だ……)  鷲尾に急かされ、司はぎこちなく頭を下げた。  まだたどたどしくはあったが、司ならば今に立派な男娼になる。会員達はそう確信したような目で見つめていた。  そうして、司にとって地獄のような時間が始まった。  どっかりとソファーに沈み、大股を開いてみせた鷲尾の股間に司は顔を近付けていく。  全裸の司とは違い、鷲尾は一糸も乱れることのない礼服を着こなしている。それだけでも己の価値を突き付けられているようで、深いため息を吐きながら恥辱に耐えるしかなかった。  血のような色をした部屋の中で、司のほっそりとした白い手がベルトを緩め、ファスナーを下げる。下着を掻き分けて、半勃ちのものが姿を現す。  それを愛撫しなければならない現実に、一瞬だけ視線を逸らしたが、次には覚悟を決めたように睨み付けた。 (ふ、ふんっ……学園長の最悪なチンポと比べたら、このくらいどうってことないっ……私は……負けない……早くこの変態共をイカせて、家に帰るんだ……)  司が柔らかく包み込んだ鷲尾のものは、中ほどまで皮を被っている。司のものよりかは余りは少ない方ではあるが、同じく仮性包茎というやつだ。 「……失礼致します」  神嶽に教わった通りにそう付け加えて、キスを落とした。良くも悪くも司の学習能力は高く、やる気にさえなれば割り切るのも早い。  包皮を優しく剥きながら、根元から焦らすように舌を這わせ、たっぷりと唾を溜めると敏感な先端に食らいついていった。 「んぐっ……れろれろおぉ……はっ、ふぅ……」 「お味はどうかな」 「くっ、こ、この、皮……包茎チンポ……しょっぱい……きもひ、わるいっ……」 「ふぅーん。でも、男好きの淫乱お坊っちゃまはこうしてチンポを味わうのが何よりの幸せなんだよな。良かったじゃないか」  鷲尾は自分から聞いておきながらあまり表情を変えない。  自らの快感に浸るよりも、司のプライドを傷付けること、会員達の嗜虐心を刺激することを優先しているようだ。徹底的なまでの仕事人間である。

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