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如月司編8-2 ※亀頭責め
その後の司は体育館の壇上で生徒会長として、また、議長としても進行を務めていた。
大勢の人間を前にしても全く臆することがない、まるで大物政治家のように堂々とした振る舞いは、司が如月の名に恥じない人の上に立つ能力を持っていることを伺わせるに十分であった。
司の説得力ある話し方もあいまって、予算案や議題は次々に承認されていった。その後は各委員会の活動報告や、年間行事についても言及があり、滞りなく進んでいく。
とはいえ、生徒の大半にとっては生徒総会など退屈な時間であるから、無駄な討論などせずに早く終わってほしいというのが皆の本音だった。
司もそれはわかってはいるだろうが、それでもどうにか興味を持ってもらいたい一心である。
四月に実施されたいじめに関する特別授業など、身近な話題にも触れていった。
「──学生生活におけるいじめは何故なくならないのかという難しいテーマでありましたが、大変大きな反響がありました。皆さんがあのような卑劣な行為を興味深く、そして自分のことのように親身に感じてくれたことを、生徒代表として嬉しく思います。公約にもあります通り、我が生徒会でもいじめ撲滅に取り組み、積極的な活動をしていますから、大切な学友をひょんなことから傷付けない為に、改めて学び、自身の言動を見つめ直す良い機会であったと実感しています。……それから、これからお話しすることは、私個人としての意見となりますが、……っ……」
ほんの一瞬、司の息が詰まった。
「……失礼。続けます」
司がちらりと、役員達と並んで隅のパイプ椅子に座る神嶽を睨んだ。
(この男……! 涼しい顔でなんてことをっ……ああっ……こんな、全校生徒の前で辱められるなんてっ……!)
そう。取り付けたローターは、既に司を蝕み始めていた。
司がいつスイッチを入れられるかビクビクしながら過ごす中、神嶽は冒頭、学園長として簡単な挨拶を行い、配られた資料を真面目な顔つきで読み込んだり、司が話している際にもうんうんと相槌を打ちながら、熱心に生徒の声に耳を傾けるそぶりを見せていた。
生徒にとっては実に話のわかる学園長で、つまらない活動報告の間に神嶽を目の保養にしている女子生徒もいるくらいだったが、司からすれば正に鬼のような男だ。
振動レベルはごく弱いものであったが、司は固唾を呑み込んで、顔を上げる。
「め、明皇学園高等科では、皆が幼稚園からの幼なじみであり、切磋琢磨し合える良き友でもあります。そんなあなた方の中に、見当する人間はいないと信じたい。しかし、もしも……」
(い、意識しては駄目だ……だ、大丈夫……話すことに集中するんだ……)
意識してはいけないと思えば思うほど、逆効果である。
手で弄るのとも違う一定のリズムで繊細に振動し続けるローターの刺激は、司にとって未知のものであり、新鮮な快感を与える。
(な、なんだこれは……扱くのとは違うっ……先っぽだけくすぐられているようでなんだかもどかしいっ……あぁ、こんなことを考えている暇があるなら早く終わらせなければならないのにっ……)
普段皮を被っているせいで、司の亀頭はより敏感であった。
ローターはちょうど尿道と裏筋に当たるよう取り付けられていて、弱点部分への集中砲火に早くもペニスには血が集まり始めてしまう。
じんわりと込み上げるような微振動が、平常心を保とうとする司の脳髄を甘く深く犯していく。
「もしも──だ、誰かに傷付けられ、悩んでいる方がいれば聞いて欲しいっ」
それでも、深呼吸しつつどうにか言葉を紡ぎ続ける。
「生徒会はっ……何より皆さんが、より良い学園生活を送れるようにする為のっ、組織であります……。先生や親御さんに相談しづらいことであっても、まずは生徒会に……私に話してもらえたなら、か、必ず力になれると、お約束しますっ……」
今にもばれてしまうのではないか、浅ましい姿を晒してしまうのではないか、そんな不安ばかりが司を支配し、落ち着かなげに目が泳ぐ。
演台の上に置いた手もが緊張で震え始めた。じっとりと手汗をかき、結んで、開いて、なんとか気を紛らわそうとする。
機械の性具によって半ば強制的に勃起させられているペニスは萎えそうもなく、じわじわと司を苦しめる。
「ですからどうか、一人で抱え込まないで……周りに、助けを求めて……く、ください」
司は真っすぐ立っていられなくなり、前屈みになってきた。
少しでも刺激を逃がそうともじもじ脚を動かしてみるが、その程度でどうにかなるはずはない。手が股間に伸びそうにもなったが、だからと言ってこの場で外す訳にもいかずに思いとどまる。
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