腹を痛めながらも弱いところを刺激されれば悦楽を見出す素直さ。 　気位の高い司にはおよそ相応しくないマゾ奴隷のような反応だ。 「あううぐっ、はふぅっ……！　動か、すな、もう、出っ……ううっ」 　出てしまいそうだ、と言うことすら、あまりの恥ずかしさで司は口を噤む。 「そうだな、こうしてほじくり回していると糞まで出たがっている感触がよくわかる。お前が言い出したことだ、例え糞混じりでもありがたく飲め、いいな」 「ひっ……ヒイィッ……！」 　司は言いようのない恐怖を感じた。 　大切であるはずの性器を他人の排泄器官に押し入れ、便で汚れるかもしれないというのに何の嫌悪感も抱いていないように平気で言う神嶽にも。 　そんな男の行為が許されているこのクラブにも。 　非合法な組織を必要としている人間が大勢いることにも。 （チンポ激しいっ……！？　もう嫌だ、で、でもチンポ抜かれたら出てしまうぅぅっ……！　ああ……もうこいつのチンポのことしか考えられないなんてっ……最低だ……！） 　そして何より、浅ましい思考に囚われる自分に。 「お前の望み通り、特別に俺のザーメンも付けてやる。さあ、たっぷり味わえ」 「や、やめろ！　そんなこと望んでないっ！　出すなっ！　もうこれ以上……注ぐなぁっ……！！」 　司の訴えなど全く意に介さず、神嶽は最奥で精を撃ち込む。迸る熱量は一度では収まらず、何度も脈打って噴き上げた。 「そろそろ良い具合に混ざり合った頃でしょうか。皆様、いよいよ司お坊ちゃまが盛大にお漏らしをする瞬間が生で見られるようですよ」 「ひいぃっ！？　抜くな……抜くな、ぁッ……」 　悲痛な呻き声を聞きながら、神嶽はじりじりと引き抜いていく。 　雁首が抜ける一瞬、神嶽が出した分であろう精液を少し零しながらも、司は疲労したアナルを全力で引き締めて決壊を押しとどめようとした。 　会員達は身を乗り出し、今か今かと司の痴態を食い入るように見つめる。 （こんなところで漏らすだなんて……自分の排泄物を飲むだなんて……絶対に嫌だ……！　でも……も、う……だ、だ、めっ……） 　皺がヒクヒクと蠢いて盛り上がり、限界が近いことを告げる。神嶽はとどめに司の膨れた腹をぐっと押し込んでやった。 「んぐぉおおおおっ！？　やめ、駄目だっ、もおぉおおっ、出るがらぁああっ！　ひぃぃいいっあ、あぁあああ……！！」 　引きつるような悲鳴と共に、司の決壊が始まった。黄味混じりの汚濁が飛び散り、全て鷲尾の差し出した容器の中に収められていく。 （私っ、出してるっ……！？　腹が痛くなるほど注がれて学園長のチンポで掻き回されたザーメンっ、みっともなく漏らしているぅうっ……！？） 「見るなっ、見るな見るな見るなぁ……！　ひぁあああっ！」 　司は泣きそうにぐしゃっと顔を歪め、首を横に振り続ける。 （止まらな……いぃぃぃっ……！　我慢していたからっ、全然っ、止まらな……あぁっ、また出るうううっ……！） 　排泄はすぐには止まらず、直腸で温まったそれをブチュグチュと撒き散らしながら、ヒィヒィと喉を絞る。 　そんな司の下品極まりない姿を前に、広間はドッと沸き返った。 　出るものがなくなり、白濁の残滓が滴るのみとなった頃には、司はもう脱力してしまっていた。全体重を神嶽に預け、忙しなく肩で息をしている。 　排泄欲を満たした司は、不思議と絶頂時に似た火照りを持て余していた。 「ザーメンをひり出しながら感じたな」 「そ……そんな……わ、わけがない……」 （ま、まさか……こ、こんな、ただの排泄行為で……ありえない……絶対にありえない……） 「いいや、確かにお前は感じていた。こうして限界まで我慢した糞入りザーメンを客席に向かってぶち撒けて興奮したんだ」 「ち……違、う……」 （認めないっ……そ、そんなおぞましいことを認めてしまっては、私は、もう……あぁ、でも、こいつにチンポを入れられていたからと言うのも……） 　否定とは裏腹に顔を真っ赤に染めた司が目を泳がせる。 　嫌というほど覚え込まされたペニスで肉襞を擦られ、人前での排便を恥ずかしく思う当然の感情を持ちながら詰め込まれたものを一気に漏らす解放感は、今の司にとって、確かに、快感だったのだ。