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如月司編13-4 ※神嶽×隼人
いったん隼人を抱き起こし、デスクに両手をつかせて四つ這いにさせると、今度はバックから深く貫いていく。
(ふ、深いっ……! ああっ、なんか……チンポでされるのっ、もう全然痛くないし……いつもより……感じる……っ)
いきなり根元近くまで挿入されても、隼人は押し寄せる快感に耐えようと目を瞑り、身を強張らせただけだった。
「あっ! あぁぅっ……! そ、それぇっ、急に、激しい……んんっ、うあぁっ……!」
隼人のペースを待たない抽送で粘膜をゴリゴリと抉られても、すっかり紅潮した顔で息を荒くする隼人。
甲高い嬌声を漏らし、猛烈な腰ピストンを受けるたびに上下から涎さえ垂れ流す。
散々にまさぐられた乳首を再び指で捏ね回されては、凄まじい快楽の炎に身を焦がされて、ヒィヒィと喉を絞って咽び泣いた。
これでは、第三者が見れば好きで犯されているかのようにさえ思われてしまうことだろう。
「あれだけ司を貶めておきながら、大した淫乱ぶりだな、隼人。司でさえもう少し抵抗はしていたぞ」
「ううっ……こっ、こんな時に……司なんかと、比べんなよぉ……っ!」
犬猿の幼なじみと比べられていると意識しただけで、隼人はどうにも負けん気が強くなる。しかし、それもすぐに流されていくこととなった。
(あぁぁ……でも、司だってっ……あの司だって、このチンポで、あんっなに気持ち良さそうにしてたんだから……しょうがないだろぉ……?)
後ろからガンガンと突かれ揺さぶられ続ける隼人は、もう目の焦点が合わない。
ここでもライバル視する司の名を持ち出し、自身の醜態を正当化しながら、深すぎるオーガズムに脳髄までもが支配されそうになっている。
駄々っ子のように切れ切れに喘ぎながら悶絶する隼人に対し、神嶽の動きも速くなる。
脆くなってしまった身体を性玩具のように扱われて、隼人はもう限界が近かった。
「もうイキそうなんだな、隼人」
「くうぅぅっ……う、うんっ……だってっ……学園長が、は、激しくするからぁ……」
「そうか。なら……」
神嶽はデスクに飾ってあるものに注目した。隼人が高等科へ進学する際に撮られたものだろう、正装の理事長とその奥方、隼人に優子の四人家族が揃って笑顔を湛えた、仲睦まじい写真。家族想いの理事長らしい一面である。
それを乱れ狂う隼人の顔の前に持ってきて、冷酷に言い放った。
「愛する家族にも隷属を誓え。この写真を見ながら『奴隷になります』と家族に謝罪しろ」
幸せな家族を絵に描いたような写真を見せつけられ、隼人はハッと戦慄いた。
彼らと過ごした平穏な日々が鮮明に蘇り、家族を裏切る行為に没頭する羞恥心と絶望感が一気に噴き上がった。
「ぁ……い、いや……嫌だっ! ああっ、そんなの酷すぎる……! む、向こうへやってください!」
「隼人、しっかり見るんだ」
「む、無理ですっ、できないぃぃっ……!」
悲痛に声を上げる隼人に、神嶽は突如として腰の動きを止める。
「あうぅっ……」
着実に絶頂に向けて心身の準備を始めていた隼人は、生殺し同然の仕打ちにどうしたことかと神嶽を振り向いた。
「言いたくないのなら、別に言わなくて結構だ。俺はお前をわざわざイカせてやる義理はない」
(そ、そんなの駄目だっ……! そんなこと言ったらオレ、本当に奴隷にっ……。あぁ……でも……こんな状態で焦らされるのはっ……もっとつらい……)
家族は大切な存在だった。しかし、幼い頃から欲しい物の大半は難なく買い与えられる裕福な家庭に育った隼人にとって、強引に興奮させられてしまってはもう我慢などできそうもない。
にも関わらず、目先の快楽で釣っておいて、隼人が最も嫌がる言葉を要求する神嶽のやり方は、あまりにもむごかった。
「ああっ!? ま、待ってぇ……!」
中途半端なところで止まっていたペニスを全て引き抜かれそうになり、隼人は慌てて尻を突き出した。
彼はもはや、湧き上がる肉欲を堪え切れないところまで追い詰められていた。
「い、言うっ……。誓います……イキたい……もうこんな酷いことしないでっ、最後まで、してくださいぃっ……」
(お、オレ……なんてこと言ってるんだ……戻れないってわかってるのに……でも止まらないっ……チンポ気持ちいいんだよぉっ……)
自らの意志の弱さを悔いたところでもう遅かった。
隼人はこのまま弱いところを太く長い逸物で強引に擦られながら達すること以外、何も考えられなかった。
神嶽は殊勝な心がけだと言わんばかりに汗にまみれた彼の明るい髪を撫でてやると、再び奥までぐっと下腹を打ち付ける。
デスクにしなだれかかる隼人の背に覆い被さり、乳首を引っ掻いてやりながら、小刻みに腰を動かして直腸を責め立てる。
「はひぃっ! 乳首いいっ! チンポッ、すごっ……擦れるぅ……! が、学園長おぉ……どうしようっ……もう意味わかんないくらいっ……き、気持ちいいよぉっ……」
隼人は頭を振りたくって叫んだ。
それは肛虐に狂った身が発したものか、自身より強い人間に組み伏せられる牡としての心が発したものか。屈辱の陥落宣言だった。
「いっ、イクッ! もう駄目イクゥッ……!」
「せいぜい派手に気をやれ、マゾ豚奴隷隼人」
神嶽はスパートをかけながら、謝罪を忘れるな、と隼人の視界に映るよう写真立てをひらひらと振った。
「ヒイィィーッ! お、親父、お袋……優子ぉ……ご、ごめっ、ごめんなさ、い……! オレっ、もう我慢できない……! 学園長の性奴隷になりますごめんなさいいぃ……! ああっ出るっイグゥウウッ! あひぃっ、あひいぃぃぃ!」
泣いて家族へ詫びながら、隼人はビクビクと震えて絶頂を極めた。
腸内に熱い大量の精液を受け、ペニスを触られていないにも関わらず白濁を漏らして、神嶽が身を離すと、よろよろとその場に崩れ落ちた。
「あっ……! はぁ……んあぁっ……。学園、長……お、オレ、ぇ……」
「立場がわかったか、隼人。素直に認めれば、お前の気の済むまでよがり狂わせてやるぞ」
「は……はひぃ…………どれい……オレ……せーえきべんじょのマゾ豚れすぅ……」
(あぁ……オレ……もう戻れない……奴隷になっちまったんだ……。でも……こんなに気持ちのいい思いができるなら……それで、いいのかな……)
この倒錯したセックスによる深い肛悦が何度でも手に入るならば、つまらない日常など捨てたって構わないのかもしれない。
一時の好奇心と引き換えに、隼人は更なる凌辱を求め、無情な眼で己を見下ろす男へ手を伸ばした。
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