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如月司編15-2 神嶽×隼人、ピアッシング
「次は、ここだ」
「えっ……な、何言って……そこは、違うっ……だってピアスって普通は、耳に……っ!?」
神嶽は耳だけにするとは一言も言っていない。
むしろこれからのボディに対してのピアッシングこそ本番だ。
たかだか一瞬の為にここまでの拘束をするなど、どれだけ痛みに弱い人間でも度が過ぎている。ならば何故、こうしたのか。
それを理解して、隼人は全身が粟立った。
「なっ…………ま、待てっ! いくらなんでも、そんなことをするだなんて聞いていないっ! 西條だってそこまでは望んでいないだろうっ!? どっ、どうしても拷問したいというのなら、私が……」
たまらず声を荒げた司を、背後にいた鷲尾が羽交い締めにして止めている。
「黙っていろ、司。お前はただ敗者の末路を見ていろと言ったはずだ」
「学園長……お、お前は……っ」
(何を考えているんだっ……!? や、やめてくれ……た、頼むから私の目の前で彼に酷いことはしないでくれ……)
司の悲痛な胸の内をよそに、神嶽は無情にも司を見ようともせず次の準備を始めている。
「あうっ! あううううっ……!」
ニップルピアスを開けるにあたって、洗濯バサミが取り付けられる。
耳たぶの痛みだって全くない訳ではないが、これから待つ恐怖に比べれば、我慢できなくもない程度の鈍痛など忘れてしまいそうになっていた。
「ヒイィッ!」
長い針を手にした神嶽に、隼人はきつい戒めの中でも身じろごうとした。隼人に十分な苦痛を与えるため、麻酔の類いも一切ない。
洗濯バサミを外すと、日々の調教に加え、改めてきつく摘まれてちょうど良い大きさに勃起した乳首。
そこを消毒され、指でコリコリと扱かれながらも、隼人は猛烈に首を横に振る。
「や、やめてっ! やめてくださいお願いしますっ! 他のことなら何でもしますからそれだけはぁあああっ……!!」
喉が張り裂けそうなほどに叫ぶ隼人の声は、神嶽には微塵も響かない。
まずは左側だった。寸分の狂いもなく狙いを定めると、側面から躊躇なく針で貫いていく。
「うぐぅううううっ! アグゥッ! うぅ、あ、くはぁ……っ!」
目を剥いて呻く隼人の肢体がブルブルと震えた。
ちょうど真ん中で止まっている銀色の針は、紛れもなく彼の胸の突起に穴を開けていた。
しかし、注射でもあるように、刺す際よりも、抜ける痛みの方が強いものである。そのまま、ズルッ、と針の全身が通過すると、声にならない叫びを上げて悶絶した。
乳首に空いたホールには、横に長いバーベル状のファーストピアスが装着される。
そうして、今度は右側だ。
「ハァッ……はぁ……あぁ……ほ、ほんとにっ……痛い、んですぅ……い、いや、だぁっ……」
片方を開けただけでも、隼人はもうへとへとだった。涙で視界を滲ませ、弱々しく頭を振る。
「痛くとも死にはしない。それに、ここを弄れば少しは気が紛れるだろう」
神嶽は言いながら、無防備に晒されている隼人のアナルにローションを塗り付けた。
上半身にばかり意識が向いていたせいで、ヒッと声を上げた隼人。
(そ、そんな……こんな状態でそこも弄るなんてぇ……あぁっ駄目だ……か、感じる……)
のの字を描くように撫で擦り、指が入っていくにつれ、隼人は与えられる快感に戸惑いながらも、身体を火照らせるといった素直な反応を見せた。
しかし、無論痛がる隼人を気遣った訳ではない。
あくまで冷静に、着実に、彼を奴隷として堕落させるための通過点に過ぎなかった。
「あっ! あぁっ……くふっ……チンポまでぇッ……入ってくる……! ううんっ……」
そうして、神嶽はたっぷりほぐした肉穴にペニスまでをも挿入していく。
針とは比べ物にならない大きさの熱く硬いもので体内を押し拡げられ、隼人の頭はすっかり肛門セックスへとスイッチが切り替わった。
「どうだ、隼人。さっきよりは痛くなくなってきただろう」
「あっ、くぅ、うぅ……は、はい……でも……ううっ、やっぱり怖いっ」
「じきに慣れる」
神嶽は言いながらゆったりとグラインドさせた。
ヒッ、ヒッとしゃくり上げるようにして荒い呼吸を繰り返す隼人だが、粘膜は早くも神嶽のものに絡みつくような動きを見せてきた。
このように望まない苦しみを与える男のやることとは思えないほどに、心地のよいリズムで抽送する。
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