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如月司編15-3 神嶽×隼人、ピアッシング、鷲尾×司、流血
肛虐に心酔する隼人の緊張の糸が切れてきたその刹那、神嶽が残る右側も貫通する。
「はひィイイイイッ! あぐっ、あぐぐぐぐぐっ……!」
(ああっ、ひどい! 何も言わずにやるなんてっ……! いっ、痛ぇよぉっ……! いつ終わるんだよぉおっ……!)
隼人は耐えがたい現実を否定するようにぎゅっと目を瞑って、神嶽のペニスをギュウギュウと締め付けた。
「……さて。隼人。最後はここだ」
痛みと恐怖に泣きじゃくる隼人の身体が、また強張った。
神嶽にペニスを、それもあろうことか一番敏感な部分である亀頭を指で擦られたからだ。
「ひひぃっ……!? やだ、嫌だぁっ……! 頼むから、もう、許しっ……」
「駄目だ」
「そ、そこいやだ……そんなところに刺されたらぁっ、オレ、オレ……死んじまう……っ!」
神嶽は手早く準備を進めている。くったり萎んだペニスを扱くこともピアッシングの為の行為だった。
この状況ではなかなかいつものようにはいかないが、それでも神嶽が腰を動かせば、肛姦の快感によって徐々に先走りが漏れてきた。
余すことなく全体に塗り付け、滑りをよくしながらゴシゴシと摩擦する。
(あ、あぁ、どうしよう……勃ってきた……。刺される……あんなところにっ、ピアスっ……うぅぅ、どうしてこんなことにぃっ……!)
表情をぐしゃぐしゃに歪め、ほろほろと泣きながらも、隼人は己の浅ましさに戦慄した。
諦めたような目が助けを求めてあちらこちらに散る。
すると、隼人の視界にも言いようのない感情を胸に秘めて見つめている司が映った。
この場でただ一人、理不尽な凌辱を受ける人間の辛さをわかってくれる人物だ。
「つ、司ぁ……! た、助けっ……! 助けてくれえぇっ!!」
「…………っ」
懇願の矛先を向けられて、司は咄嗟に目を逸らした。
できることなら、助けたかった。
例えそれが自分を忌み嫌う男でも。神嶽の言いなりになってすっかり抵抗も忘れ、惨めな姿を晒した脆い男でも。
だが──。
(すまない西條っ……私にはもうお前を助けることはできない……。でも私だって……! 辛い目に遭ってきたんだ……頑張って……きたんだ……!)
司も所詮は人間だ。隼人に同情する反面で、平気で人を差し出すような真似をするくらいなのだから、こうなっても当然かもしれないといったような、醜い気持ちも生まれつつあった。
縋る隼人と中途半端な正義感を持て余す司、神嶽は双方を目だけを動かして捉えた。二人の今後を占っているかのような瞳だった。
ピンと張り詰めた怒張を片手で掴み、もう片方の手で尿道口に針の先を立てる。
「や……嫌だ……やめてください……学園長っ…………」
今にも死にそうな悲壮な顔をした隼人が、慈悲を乞うて喘いだ。
あまり時間を掛けていても、隼人にとっては苦痛が増すだけだ。
神嶽は有無を言わせず、狭い尿道から裏筋へ、ぷつりと針を押し込んでいった。
「はぎゃぁぁああああっああああああっ!!」
神経の集まる場所に針を刺され、隼人は獣のような咆哮を上げた。
意識がどこかに飛んでいってしまいそうな衝撃。だがそれを上回る凄絶な痛みが隼人を引き留める。
もうここまで来れば、気絶してしまえた方が楽だというのに、それさえ許されず隼人はただただ苦痛の涙を流す。
司は隼人の今日最大級の悲鳴を顔を伏せて耐えた。わなわなと身を震わせて惨劇を傍観することしかできない。
そんな司の肩を抱き寄せ、鷲尾が耳元で囁く。
「彼はね、これが気持ち良いマゾなのですよ」
「……こ、こんな、ことが……気持ち、良い……?」
「ええ。だってほら、あんなに泣いて悦んでいるではないですか。とても幸せそうでしょう」
ねっとりと鼓膜にまとわりつくような声で言いながら、鷲尾は身を固くする司のキュッと引き締まった尻をズボンの上からそろりと撫でた。
「神嶽様にたっぷりと可愛がられたあなたなら、彼の味わう悦楽の幸福をわかるはずですね」
「……こっ……これが…………気持ち……良い……」
幾度となく肉体を汚されきった司は、たったそれだけの愛撫でもその先の快感を思い出して、熱が広がっていくようだ。
血塗れで犯される隼人を前にして、何かに取り憑かれたように呟いた。
「ぎ、ぎもぢ、よぐなんがないぃっひひぃっ……! おへぇっ……! はぁっ……ははあぁっ……! い……だいぃぃぃぃぃ……!!」
隼人は息も絶え絶えに叫ぶ。顔は青ざめ、冷や汗をびっしょりとかき、そして亀頭からはぷっくらと血が滲んでいる。
神嶽が針を引き抜くと、その血は堰を切ったように流れ出した。勃起しているせいでその勢いはよく、ピュッと鮮血が飛び出してくる。
「ひぃっ……うひいぃっ……!?」
だが、神嶽が緩く腰を動かしだすと、隼人の悲鳴はすぐに甘さが混じった。
「ほうら。ね」
「…………」
馬鹿にしたような鷲尾の笑い声を聞いていると、司の顔にはありえない反応をする隼人への嫌悪にも似た複雑な感情が漂った。
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