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第40話 離れ行く心?2

 スマホを取り出し、震える手で地図アプリを起動させるも、パニクってるせいかよく分からない。  ああでもない、こうでもないとスマホを縦にしたり横にしたりしていると、またしても背後から声が掛けられ、ビクッとする。  しかし今度はよく知った声だった。 「陽馬? どうしたんだ? おまえ、こんなところで」  親友の学だった。 「学……!」  僕は一気に安心し、思わず学に抱きついた。 「いったいどうしたんだよ?」 「……街をうろついてたら、迷っちゃってこんなとこに出ちゃって……学こそ、どうして?」  安堵のあまりへなへなとその場に崩れ落ちそうな僕を学が支えてくれる。 「俺は彼女を送った帰り。この道を通ったら近道になるんだよ。それより、早くここ抜けようぜ。制服姿で立ち止まっていると、補導されちまう。歩けるか?」 「うん……」  僕がうなずいたそのとき。 「陽馬!!」  鋭く僕を呼ぶ声。  その声に胸が跳ねる。 「……律? どうして?」  少し離れたところに律がいた。走って来たのか息が荒く、肌寒い夜だというのに首筋が汗でびしょ濡れだ。 「どうして、じゃないだろ!! どれだけ捜したと思ってるんだ!! おまえが帰って来ないからみんなすごく心配してるんだぞ! こんな時間までこんなところでいったい何をしてたんだ!!」  律は今まで見たことがない怖い顔をし、聞いたことのない鋭い声で問い詰めて来る。

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