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第49話 永遠
「……っあ……律っ……あ、や……ああっ」
僕は律の口の中で一回目のオーガズムを迎えた。
「すっげー、大量……ずっとオナニーしてなかったの? 陽馬」
「だ、だから、そ、そんなこと聞かないでってば」
律はこういう時、僕がすごく恥ずかしくなることを口にする。
僕が真っ赤になってると、律は頬にチュッとキスをし、艶やかに微笑んだ。
「ほんと可愛い。陽馬が俺のものだなんて夢みたい」
夢みたいなのは僕の方……そう伝えようとした唇は律のキスによって遮られる。
舌を絡ませる深いキスが糸を引き離れて行く。
淫らなキスにすっかり酔いしれた僕の耳元で律が囁いた。
「……俺は陽馬とできなくて、ずっとたまってたから……きっと今夜はしつこくすると思うけど、覚悟しとけよ」
そして律は僕の脚を大きく広げると、自分の体をその間に滑り込ませた。
覚悟しとけよ、という言葉通り律は容赦なかった。
僕の体の奥深くに入り込み、イイ場所を勢いよく突き上げる。何度も何度も。
「あっ……律、律っ……も、や……あっ……そこ、ダメ……」
僕が数えきれないくらいイッて、もう出すものが何もないような状態になっても、律の雄は力強さを保ち続けて、尚も突き上げて来るスピードは落ちない。
「陽馬……好きだよ……好きだ……」
「あっ……ああ、律、僕も、好き……律が大好き……っあ……」
「くっ……」
僕がもう何度目か分からないオーガズムに達すると同時に律の方は息を詰め、僕の体内奥深くに熱を注いだ。
お互いに『好き』と囁き合い、思いが通じ合ったセックスは言葉では言い尽くせないくらい気持ちよく、心から幸せを感じた。
激しすぎたセックスに僕たち二人はしばらく抱き合ったままベッドに沈み込み、荒い息を繰り返し、動けないでいた。
先に体力を取り戻したのは律の方だ。
負担になるからと僕の中から雄を抜くと、びっくりするくらいの精液が溢れ出したのが分かった。
僕が律の方を見ると、彼は困ったように笑いながら言う。
「ここしばらくね、していなかったから。ちょっと無茶しちゃったかな。陽馬、体大丈夫か?」
「だいじょぶだけど。……律には付き合ってる女の子がたくさんいるのに……」
「別につき合ってるわけじゃないんだけどね。……何ていうか、おまえと気まずくなってから女の子とする気にならなくて。その勃たなくなっちゃったっていうのが正直なとこなんだけど」
「えっ……?」
僕が思わず呆けた顔で聞き返すと、律は綺麗な顔に微かに朱を走らせて告白をくれる。
「そんなふうになっちゃうくらい俺には陽馬しかいない。だから、陽馬も永遠に俺だけのものでいて欲しい」
僕が涙ぐんでうなずくと、律は優しいキスをくれた。
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