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一之瀬守編10-3 ※豚姦、結腸責め、腹ボコ

 ジャックの頭の良さと比較するものではないが、豚は鳴き声を堪えるなんてことはせず、時折ブヒブヒ鳴いている。発情した豚は興奮度合いが凄まじいらしい。  それにはさすがの守も違和感を覚えたようだ。 「……っ! な、何なんですかっ、誰なんですかこれっ、嫌ぁあっ!」 「ああ。あんたに相応しい豚だよ」 「ぶ、豚……」 「あれ。そういえば、あんた今日の昼食は豚の生姜焼き弁当じゃなかったか? ひっでぇなぁ、おい」 「ヒッ、ヒッ、ィイイイ……あぐぎぎぎぃいいいい!?」 (ぶぶぶふ豚ぁ!? そんな……オレ、もう人間にも犯してもらえない……でもずっと言われてきた……お前はマゾ豚だって……だから……だからオレも豚……?)  さすがの守も獣姦の嫌悪感には耐えきれず遂に逃げることを諦めたか。と同時に、またお得意のごめんなさい攻撃が始まった。 「やっ、やだあぁぁっ! ごべぇっ、ごめんなさい! ごめんなさいごめんなさいっ!」 「何に謝ってるんだよ?」 「そ、そ、れは……お、オレが、皆さんの……霧島先生のご機嫌を損ねたからっ……?」 「んー、違うな。全然違う」 「でもっ、でもでもっ、動物なんてぇっ、し、死ん、じゃうよおおおおぉ……! ころさ、ないでぇっ……!!」 「死なねぇようにやってるんだから平気だよ。ただ、死ぬほどつらいだけだ」  そうそう、つらいと言えば。 「ぁ、がッ……長、い……止め……」  守が苦悶の表情を浮かべる。豚のペニスは元々かなり長い。  それこそ、直径に慣れていても、フィストよりきついかもしれない。それは牝豚の子宮口を刺激する為にあるものだが、男にそんなものはない。  内臓は一定の広がりを見せるから結腸責めなんてのもあるけど、これも単純に痛いわ傷を付けるかもしれないわで、訓練した者しかできない。  直腸の行き止まりをも高速回転する先端でゴリゴリ掘削していく。やけに長いバイブレーターといった方が想像しやすいか。 「ぁああッ、ああ……! なにこれなにこれっ、すごく奥に当たるよっ、爆速のバイブみたいな……? でも普通じゃない……あ……そう……オレが駄目な人間だから、特別なものを用意してくださったんですねっ……?」 (そっ、そうだそうに決まってるいくらなんでも動物とさせるなんてそんなひどいことするはずがない)  本当にバイブだと思い込む作戦でいくなよ、クソ野郎。あまりの滑稽さに、苛立ち混じりの舌打ちが、また一つ。  人のことは言えたものではないが、守の心はどうしてこんなにも移ろいやすいものなのか。一貫した意志というものがないのだろうか。  小さな子供ならまだしも、いい歳をしてもなお人の顔色を伺い続ける振る舞いをしている男だ、残念ながら存在しないのかもしれない。 「何言ってんだよ。どう考えても豚だろ、これ。さっきからあんたに興奮してピギィーって鳴きまくってるじゃねぇかよ、まったくお笑いだ。いくら馬鹿なあんたでもそんなこともわからないなんて言わせないぞ」 「ちっ、違う……」 「はぁ? 明らかに人間のチンポの形じゃないし、毛並みの感触も、臭いだって……獣くせぇだろ」  現実に向き合わせようと、豚の背を軽く叩いた。ピギャアッと広間に響くようなデカい声で鳴いた。 「やべ。怒らせたかな」  一度交尾に入った豚は、数人がかりでも引き剥がすのが大変だという。  けど、その性欲の強さや否や、多少の痛みなど無問題だったらしい。むしろ触発されたように守の肛内を抉るのを止めなかった。  長い先端があるはずのない子宮口をガツンガツンと突いては探していて、直腸から結腸を容赦なく掘り抜かれる。 「お、ぐぅ……奥突くの、やめへえぇ……もう入らないからぁっ! それ以上……入って来ようとしないで……ぇっ!」  無論、守の必死の抵抗も理解できるはずのない豚である。彼を代弁するのであれば「交尾なのになんで入らないんだろう?」ってとこか。  そりゃ、豚も可哀想だな。異種姦してる訳なんだから。同情さえしたくなるよ。  ピストンしまくっても一向に開いてくれない内臓の中のもう一つの穴。  守が身体を支え切れずに床に転ぶと、ちょうど普段は体位によっても難しい、S字結腸が真っ直ぐになってくれる姿勢……触診のようなくの字になった。これなら、あるいは届くかもしれない。 「ま、待って待ってそれ以上は本当に無理なの入らないのやめて助けて嫌あああああっ!!」  豚も欲望のままひたすら腰を進めていく……限界まで進めていく……。 「ひ──ぎゃああぁあアアアアアッ!!」  断末魔のような叫びからして、あのドリルチンポが結腸まで入ったんだなとは悟った。 (うそっ、入った入っちゃったこんなに奥までお腹の奥まで熱い棒が刺さってるの感じるよぉっ……!!) 「オッ、オエェ……っぐぅ……」  あまりに深い場所まで侵入した異物感に、軽く胃液を吐き出しつつ、しかし動きは止めてもらえない。目を白黒とさせ、口をパクパクと開けながら、揺さぶられている。  あ、今気絶した。守が豚姦の壮絶さに身体を弛緩させて動かなくなった。  だが、豚にはそんなことは知ったことではない。豚がピストン運動するたび、下腹にぽっこりと通常想像しえないペニスの形が浮き出る。

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