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凪誠太郎編3-3 ※初めて

 自然と口角も上がってしまう。何がおかしい訳でもないのに、掠れた笑い声が漏れた。 「っは……ははは……」 「せ、せんせー? どうしたの? 楽しいの?」 「うん……お前のおかげで、すごく楽しい……お前とセックスするの、気持ちいいよ、誠太郎」 「ほ、ほんと! はふうぅぅ……ぼ、僕も、楽しい……せんせーとセックスするのすきぃ……あはは、あへ」  誠太郎は猛ったもので狭い肉穴を串刺しにされ、ギチギチと拡張されている苦しみに耐えながらも、楽しそうに笑う想悟に負けじと笑ってみせた。いびつな笑顔だった。  一見すれば薬物でもやっているんじゃないかという異常ぶり。だがそれも誠太郎らしかった。  しばらく繋がったまま笑い合っていたせいか、誠太郎の身も緊張が解けてきたようだ。それは括約筋の弛緩にも繋がる。  アナル処女喪失の苦痛の時間を経て、幾分か動きやすくなった直腸内。想悟は自身もそろそろストロークが欲しくなって、軽く腰を振り始めた。 「ふはぁ……せんせー……」 (うわぁせんせー僕の中で動いてるよおちんちん擦れてるのすごいわかる……先輩に見せてもらった動画だとおちんちん突っ込まれてる女の人アンアン喘いでたけど僕も声出した方がいいのかな? 女の人すごく気持ちよさそうにしてたんだけどなぁ僕も喘いでたらもっと気持ちよくなってくるかなせんせー喜ぶかな?)  この性知識には疎そうな誠太郎がどこで奉仕の仕方を知ったのかと思いきや、和真の入れ知恵だったとは。想悟は呆れ半分、しかし良い仕事をしたなと褒めてやりたい気持ちが半分といったところだ。  想悟も人のことは言えないとはいえ、男女の営みをしたことのない誠太郎は、どういう反応をしたらいいのかもわからないようだ。想悟を見つめる瞳に若干の困惑が見て取れる。 「何にもしなくていい。お前はただ、自然体でいてくれればいい」  誠太郎のことだ、下手に演技でもされると空々しくて気分が萎えてしまうかもしれない。 (はひ? せんせー僕の考えてることわかるのかな?)  ふと、そんな誠太郎の思考が流れ込んできて、胸がドキリとした。  こんな能力、言ったところで誰も信じないだろうに。だが、もしかすると純粋な誠太郎なら信じてくれる気もした。 「……うん。わかるよ」 「ふへへぇ……せんせー魔法使いみたいだねー……僕、せんせーを好きになって良かった……」 (わあぁ……わかるんだぁ……せんせーすごい……僕のことこんなに見てくれて、優しくしてくれたのはせんせーが初めてだよ……)  思考を把握されていると知った誠太郎は、ますます想悟への愛情が溢れてきたようだ。想悟の背に腕を回して、きつく抱き締めてきた。  どうして誠太郎は自分を好きになってくれたのだろうとずっと疑問に思っていた想悟だが、何となくわかった気がした。  甘やかしてやるだけなら誰だってできる。けれど、大半の人間というものはどうしても良心があって、迷惑だと思っても愛想笑いをこぼすこともある。  誠太郎はそういった社交辞令を察することができないから、優しくしてくれる人間に懐いては、いつしか敬遠されるとひどく傷付いた。  そんな時、想悟はただ一人、誠太郎に向き合ってくれた。誠太郎のそんな悪い部分もまっすぐ見つめ、必要な時には叱ってやった。そういった感情なのだろうか。  だったら想悟ももっときちんと誠太郎を見ようとした。誠太郎を奴隷としてあのクラブに堕とす為に、しっかりと責任を持とうと思った。  何の疑問も持たずに奴隷志願し、こんなにも自分を信じてくれる健気で愛らしい教え子のことは、目いっぱい手を掛けてやろうと思った。 「誠太郎っ……今、どんな気持ちだ? 痛くないか?」  今にも野性的に嬲ってしまいそうな気持ちをぐっと堪えて、問いかける。 「う、うんっ……せんせーのおっきいから苦しいけど……痛くは、ないよっ……はぁうっ……な、なんかね、お尻の穴擦れて……奥が熱くて……変な気持ちになってきちゃう」  誠太郎も、想悟の抽送を受け止める中で、だんだんと慣れてきているのだ。  動きを大きくしてみると、どうにも抜く時に何か、恐らくは快感を我慢しようとしている誠太郎の顔が緩む。疑似排泄感を感じているのだろう。

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