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凪誠太郎編7-3 ※尿道責め

 たった一週間。それでも、地獄のように長い一週間だった。  想悟はクラブに居る夜の時間を最大限に使ってありとあらゆる拷問を、徹底的に見聞きし、自分でも練習した。  もちろんその間は、誠太郎は放置している。学園内で会っても特別扱いすることはなく、誠太郎からすれば想悟の急激な態度の変化に戸惑うしかなかった。  久しぶりに自宅へ誘った際には、誠太郎は泣きそうになりながら抱き締めてきた。 「よ、良かった……! 僕、せんせーに嫌われたわけじゃなかったんだね見捨てられたわけじゃなかったんだね……!」 「……仕事が忙しかっただけだ。それを言えなかったのは……謝るよ」 「ううんっ! もうそんなことどうでもいいのっ! せんせー寂しかったよぉ」  えへへ、と満面の笑みを見せる誠太郎は、一週間前──想悟が彼を殺すかもしれない危険があった時と全く同じだった。  誠太郎からすれば、想悟の苦悩なんて馬鹿らしく思えるほどあのことは何も気にしていないのかもしれない。  早速二人してシャワーを浴びて、誠太郎は今日もまた楽しくて気持ちの良い性行為が待っているのだと、ベッドで半ばルンルン気分でいる。  SM……いや、半ば拷問器具と言ってもいい拘束具で両腕をガッチリ固定され、両脚を開かされても、何の変化もない。つまらないほどに。  しかし、想悟が準備を進めていたのは鷲尾らから借りた医療器具だ。  仮にも医師一家、それも自身も医者を目指している誠太郎だ。あえて目隠しはさせなかった故に、それが何か一瞬で理解した誠太郎は、困惑の表情を見せた。 「あれ……? そ、それ……カテーテル……だよね……? 何に使うの……?」 「誠太郎の尿道に挿入して、内側から前立腺を刺激するんだ」  それには、さすがの誠太郎も小さく唸った。 (ぼ……僕のおちんちんちんに入れるってこと……? 確かに最近は細くなった方だけど、痛いかも……?)  それはもちろん、彼の尿道は何の調教もしていないから、いくらカテーテルが細くとも多少の痛みはあるかもしれない。こういう時の為に練習してきた訳だが。  わざとらしく目の前に持ってきて見せてやると、 「ひッ……!?」  いつでも何の問題もないといったように笑っていた誠太郎が、初めて引きつるような悲鳴を上げた。 「ほ、ほんとに……っ。ほんとに、やるの……ねぇっ、せんせー」 「何か文句でも?」 「その……僕、これ、怖い……! 怖いよぉ……!」 「……俺のすることが嫌だってのかよ」 「い……やじゃない、けど……」 「嘘付くのも大概にしろよ。本当はもう退くに退けないだけで、俺にこうされんのは嫌なんだろ? ならそう言えよ! いい加減に言え!!」 「う……うぅっ……ちがうもん……嫌じゃない……せんせーにされることで嫌なことなんてこれっぽっちもないもん……っ」  誠太郎の主張はこの期に及んでも変わらない。ちょっと態度がいつもと違ったからって、そう上手くはいかないか。  さすがに萎えているが、この場合はその方が有利なようだ。  次に、想悟は手袋をして、カテーテルにリドカインを塗りたくり、指でごく小さな尿道を左右に開くようにして穴を作り、狙いを定めてゆっくりカテーテルを挿入した。 「ぁ……あ……うッ、うぅ」  見た目より痛みはそれほどないはずだ。だが、誠太郎からすれば医療行為と思っていたことをプレイの一環にされて、混乱の極みにいる。  誠太郎との関係を続けていく中で身体も少しはわかっていたつもりだったが、内部からの膀胱、前立腺刺激もこんなものだろうとそう深くは入れなかった。  それに誠太郎が本当に大丈夫なのかとばかりに、ふうふう肩で息をしているし、強烈な視線を感じる。手元が狂うと何なので、正直あまり見ないでほしい。 「そんなに緊張しなくても死にゃしない」 「でも……」 (嘘でしょ僕のおちんちんに入ってる……入ってる入ってる入ってるよおおおおおッ!!)  少し落ち着いたところで、カテーテルを動かすことにした。どんなに小さな身体でも、内蔵の位置はそう変わらない。  抜き差しと言うよりは小刻みに揺らすように、前立腺目掛けて攻撃を加える。 「ひッぎ、ィ……なに、これ、いいところが、直接……?」 「指とかチンポで擦るのが外からの刺激。こうやってカテーテルなんかを使って内部から直接前立腺を刺激するのが最高に気持ちいい……らしいぞ」 「そう、なんだ……。でも、怖くて……ねぇせんせー、他のことなら……またあのおじさん達の相手でも何でもするから、これだけはお願い許してぇ……」 「んなことはわかってんだよ。それでも耐えろって言ってんだよ、オラァ!」 「ひっ、い、ぃ……!」 「わかったなら返事は『はい』だ!」 「あぅ……は、はいぃっ……!!」  誠太郎の顔が見たことのない恐怖の表情に染まっている。どんなことがあってもひょうひょうとしていたあの誠太郎がだ。

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