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財前和真編4-4 ※羞恥、失禁
「わ、わかったっ。わかったから……もういい加減終わりにしてくれよっ……とっとと射精すればいいだろっ……」
最悪の展開を想像してしまった和真は、それが避けられるならともう半ば自棄にもなっている。
「奴隷のくせにずいぶん勝手な物言いだな。『どうか俺のいやらしいケツマンコを使って射精してください』だろ」
「なっ……! 誰が言うかよそんなことっ!」
「言いたくないならもう少しこのままにしておくか。ま、早く言わないと本当に誰か来るかもしれないけどな」
わざとらしく動きを止めてみる。
偶然にも遠くからまだ残っているのだろう生徒達の談笑する声が聞こえた。和真を焦らせるにはちょうどよいものとなった。
「ううっ……! だ、だからっ……その……俺の……やらしい……」
「聞こえない」
「俺のいやらしいケツマンコ……! 使って……射精……して、く、くださいッ……」
最後は消え入るような声だったが、猛烈な羞恥に苛まれる和真を見られたので良しとする。
「よし、お前にそう頼まれちゃ仕方ないな」
白々しく言いながら、腰の動きを再開する想悟。深く律動を送り込んでやりながら、和真の股間にも手を回した。
和真のペニスはいつの間にか高くそそり立っていた。握り締めた手のひらから早く射精したいという熱く強い脈動を感じる。
「上手くおねだりできたご褒美に、お前もイカせてやるよ」
「んなっ……お、俺のことはいいっ……ひぃっ!」
そのまま扱きだすと、和真は小さく悲鳴を上げた。もう限界寸前なのだろう。
確実に射精させる為に、容赦なく手を動かして扱き倒した。
「や、めろ、もうやめ、くあ、ぁあ……ッ!」
切羽詰まった声を上げたかと思うと、和真の身体がピーンと突っ張り、その直後には膝をガクガク震わせた。絶頂したのだ。
先端から白濁をこぼしながら、後ろをキュウキュウ締め付けてきた。その刺激には想悟も耐えられず、彼の中で果てていた。
「和真っ……うぅ、ぐうぅぅ……」
和真の身体を抱きすくめるようにして、呻きながら大量の熱を放出させる。
彼も射精してくれたんだと思うと、あまりの興奮に彼の名を呼ぶ声が震えた。
だが、和真が初めてアナル性感を感じてイッてくれたことがなんだか嬉しくて、想悟のものは全て精を吐き出し終えてもまだ萎えそうになかった。もう一度彼で抜こうと腰を揺すり始める。
「ひ、ぐぅ、んぁっ……ち、ちょっと待て、動くなっ……!」
「んっ……? ああそうか、イッたばかりだもんな。苦しいんだろ。でも……俺もまたすぐイケそうだから、耐えろよっ……」
「ちが……っ」
(確かに苦しいけど……でもこれ……この感覚は……)
和真がもじもじと尻を揺らし、アナルをきつく収縮させてくる。
射精した直後のペニスを弄るのはつらいものがあるが、それはきっと尻でも同じなんだろう。
想悟は構わずに自身の射精衝動を満たす為、激しく打ち込み続けた。
「ううっ! 出すからな、和真!」
「はあぁっ……お、俺も……も、もう、駄目ぇ……」
ふと、和真が諦めたような甘い声で言った。
もしかして、こんなにも早く快楽に酔ってしまったのだろうか? 想悟がそう考えた刹那──。
「出、るッ……!」
「うおっ……!?」
我慢の限界を超えた和真の身から力が抜け、その尿道からはジョボジョボと黄金色の放流が迸った。
がむしゃらなピストン運動はどうやら彼の膀胱までをも刺激してしまったらしい。
「……っ! みっ、見るな! 俺のこんな姿……見るなよぉっ……! くうぅぅぅっ……!」
(ああっ、止まれ、嘘だろ俺がこんなっ……止まらないっ……!)
和真は必死に首を横に振りたくって悶絶する。けれど生理現象を止めることはできない。
和真が垂れ流し続ける小便は無情にも彼が毎日使っている机にもかかり、床に水溜まりをつくっていった。
その様子を想悟は呆然と、しかし熱っぽい目で見ていることしかできなかった。
気付けばそんな和真の中で二度目の射精を済ませていた。
「あ……あぁ……あんた……見やがった、な……ぐぅ……」
肩で息をし、顔を真っ赤にして弱々しく呻く和真は、もう一歩も動けない。
それだけ粗相を見られた屈辱がのし掛かっているのだ。
(俺の一番見られたくないところ……想悟に見られた……あぁ……もうどんな顔して生きていいかわかんねぇよ……っ)
けれど今の彼はどこか恍惚としているようにも見える。
絶頂と失禁を同時に見られるという異常事態は、どうしようもない背徳感に襲われるのだろうか。
「すごい……」
想悟は思わず感心したように呟いていた。
この凌辱を始めなければ、和真のこんな恥ずかしい姿も、淫らな性癖を秘めていることも、知ることはできなかっただろう。
きっと他の教員と同じように、ただ手の掛かる問題児と穿った視点でしか見られなかった。
己の読心能力は、人の知りたくないことまで知ってしまう因果なものと思っていた。
けれどこいつは──なんとも素晴らしいではないか。
その日想悟は、生まれ持った力に初めて感謝をした。
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