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財前和真編5-3 ※羞恥、公開凌辱、ハメ撮り

 仮面以外は全裸というある意味で滑稽な格好の会員達がずらりと和真を取り囲み、一斉に手を伸ばし始める。  名俳優の間に生まれた絶世の二世美男子──それだけで和真にはこのクラブでもかなりの価値があるようだ。  実に単純ではあるが、改めて我ながらなかなか良い人選をしたと思った。 「なっ……何なんだよお前ら! うわっ、ちょっ、汚ねぇ手で触んな! マジで気色わりぃんだよ! ひいいっ!」  見ず知らずの男達に蹂躙され始めた和真は慌てふためいて叫んだ。 「確かに想悟くんは僕らより若いし、良い男だからね。まだマシというのもわかる気がするよ」 「そういう子を儂らで汚してやるのがなんと清々しいものかね、ヒヒヒ」  そう脂ぎった中年親父や総入れ歯の今にも死にそうな爺共が口にする。  まあ、確かにどうせセックスをしなければいけないのであれば、よっぽど偏った性趣向がない限りは多少は見かけの整った人間相手の方がいい。  慣れもあるのかもしれないが、最近の和真は少しだけ余裕すらあった。  だからこのくらい滅茶苦茶に犯され、汚された方がいいのかもしれない。  それなりに凌辱してきたけれど、和真はまだまだ、綺麗なままだ。  ただの愛でるべき性奴じゃない……使い捨ての性奴隷に……そう、不特定多数に愛想を振りまいて金を落とさせる精液便所になればいい。  仕事は違えど、虚構の人物を演じたり、私生活のエピソードを話して金を儲けるお前の両親だって。  そういう誰も興味もなさそうな話すらも大好きな輩がいるからこそ成り立つ商売なんだ。 「やめ……ろって! お、お前ら、こんな姑息な真似しねぇと俺に手出しできないからって、冗談キツすぎ……」 「冗談なんかじゃあないよ、今から僕らは皆で君を可愛がってやるのさ」 「まあ、握手会なんかよりもずいぶん過激なイベントではあるがねぇ」  含みのある言い方に、さすがの和真もこれから何をされるのか悟ったようだ。サッと顔面蒼白になり、表情に不安を隠せなくなった。  発情しきった男達にベロリと肌を舐め上げられて、和真はその時ばかりは戦慄のあまり声すら出なかった。  心を読む為に触っていたいが、退かねばならない。というかあの男達の唾液を触ることになるのもなんだか。  だが読心が使えないのは今は惜しい──この際だ、間接的でもいいか。そう思いつつ拘束具に触れた瞬間、 「ッ!?」  ビリッと感電でもしたみたいに刺激が指先に走った。驚いて引っ込めてしまったが、痛みはない。何かの間違いだったかともう一度試みる。 (気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪いッ……! 俺、こんな奴らに犯されるって言うのかよ……!?)  肌に触れていた時と同様に、かなり鮮明に読める……?  では床は? 思わず触ってみると、無論立っている人数分の声が一斉に聴こえてきた。  だが、和真を、と念じると先ほどよりはノイズは多いものの、同じく読める。以前では絶対にこんなことはなかった。  読心に振り回されていた幼少期への退化──いや、封じ込めていた期間こそが黒歴史であり、これは進化──?  驚きと疑問が降って湧いてきた中、それを深く考える暇もなく輪姦劇が始まった。 「──ッ、や、嫌だ……なんでこんなことが……やめろよっ! 嫌だ嫌だ嫌だああああっ!!」  さすがの和真でも見ず知らずの男達に好き放題されるのは堪えるか。  まあそれもそうだ。普段は強がっているだけで、本質は不良ぶっているだけのしがない少年なのだから。  数人が和真を取り囲み、あるいは肌を舌で舐めまくったりペニスを押し付けてくすぐり、乳首を摘み、和真のペニスを扱き、想悟が犯したばかりの比較的緩くなったアナルに怒張を思い切り突っ込んだ。 「あぎうぎィイイイイイイイイ!?」  数に任せた性暴力は、和真にとって正に拷問だ。初めて味わう輪姦に口をパクパクとさせ、目を白黒とさせている。  しかし強制的に複数の性感を刺激されるのはたまらないはずだ。当人は気付いていないだろうが、涎さえ垂れ流しそうになって身体をしならせている。 「ひっ、ひぎっ、うご、かすなって……! お前ら聞いてんのかよっ! こんなのマジでやだ……う、んんっ」  相当な嫌悪もさながら、弱いところを同時に責められるのは思わず声が出てしまいそうになるのをどうにか理性で耐えるほどらしい。  立派に感じやがって、クソが。  クラブにとっては実に良い反応ではあるが、想悟にとっては何故か複雑だ。独占欲というよりも、敏感な身体を持て余す和真への呆れのような感情だ。  和真を犯す輩が何度か交代する頃には、和真は全身を汗まみれに紅潮させて肩で息をしていた。  既に四人は和真の身体を味わっていた。見たところかなり感じてはいるが、まだイッてはいない。

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