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財前和真編7-4 ※大スカ
沸き起こる壮絶な排泄欲がプラグさえも押し出し、ズボン越しにもわかるくらいにこんもりと塊を作った。
どこか放心したような顔の和真と、誰だって嗅いだことのある悪臭が漂う。
世良さえも和真が粗相をしたことを察して、笑いたくなるのを抑えてか俯いていた。
「あー……ええと、財前の後始末は俺がするので、学園長……今日のこと、どうかご内密に……」
「そ、そうだねぇ。大丈夫、誰にも言わないよ。だから安心するといい」
そんな世良のフォローがさらに和真に屈辱を与えることになった。
教室に戻ってきた和真は、半泣きの状態だった。
なにせ想悟と共犯関係である世良まで粗相するところを見られてしまったのだ。
学園では何もなくとも、クラブではいったい何を言われたものか。
元より奴隷扱いなどされていたが、力関係が一瞬にして地に落ちた。
彼らの間で「目の前で粗相をした、された」という汚点は一生ついて回る。
それも想悟に脅されての行為なのだから、笑い話にも昇華できない。
ボクサーパンツであったことがほんのわずかな不幸中の幸いか。とりあえず汚れたパンツは処分したので、ノーパンではあるが帰ることはできる。
「お前さ、テストは赤点だわ、小便は漏らすわ、糞は漏らすわ、小学生以下かよ」
「もっ……もう、黙れよ!! 誰のせいだと……あ、あぁ……っ!? ま、だ……」
あれが全てではなかったのだろうか。また和真が腹を押さえ始めた。
「まだし足りねぇのかよ。どんだけ溜めてたんだ」
「し、仕方ねぇだろ……生理現象だ、っつの……ァ、ア……腹……痛ってぇ……便所……」
「駄目だ。そんなに糞したいんだったら、今この場でしろ」
「う、嘘だろ……なんで……俺、もう十分だろっ……?」
「便所に行かせてやるのは最後まで我慢できたら、の約束だった。我慢できなかったんだから、仕方ないだろ」
和真の目が驚愕に見開かれる。
そうだ、そんな獣みたいなことができる訳がない。ましてここはいつ誰が来るかもわからない自身のクラスだ。
でも和真はやるしかないんだ。
「そのまま出してもいいけど……制服、どうする? それこそ保健室行って事情を話さないといけないよな。いい歳こいてお漏らししちゃいましたって」
「そっ、それは絶対に駄目だ!!」
そうは言うが、想悟がペット用のトイレシートを用意して、和真の尻の下に設置する。
どうしてもトイレに行かせてもらえないのだと悟った和真は、脂汗を滲ませて悔しそうに下を脱ぎ始めた。
服の上から漏らして汚してしまうよりは、一時の恥を耐え忍んでそのまま脱糞するしかない。
「見っ、見んな! それ以上……見るなってば……ああっ……!」
生物である以上当たり前だが、あの和真も双臀の狭間からミリミリと量は少ないが残りの糞がゆっくりと顔を出し、そのままシートを汚した。
想悟自身はそんな趣味趣向はないので、きつい刺激臭には逆らえずに鼻を摘んでひらひら手を振っていたのだが。
「っく……はぁ……はぁっ……うぅっ……あうぅ」
──やっぱり。
和真の悩ましげな吐息と、小刻みな身体の震え、ほんのりと染まった肌が、彼が排泄──というよりそんな恥ずかしい姿を“見られて”いることに対して何か倒錯したものを感じている。
そう察するのは心を読まずとも明白であった。
(ぁ、あ……俺、ウンコ漏らしてるところ見られてる……今度はこんな至近距離で……)
よもや糞をひり出している姿を見られても快感を覚えるなんて本当にこいつは変態としか言い表せない。
人として最低だ。最悪だ。でも最高の奴隷になり得る余地はある。
「ったく、今のお前の姿、誠太郎が見たらさすがのあいつでもドン引きだぞ」
「うるせぇ言うなっ! 誠太郎のことは関係ないって……約束したばっかりだろうがっ!」
「……ああ。関係ない。ただ、クラブのお客様達には評判良いんじゃないか」
「ま、まさか……学園にも隠しカメラにマイク……? どこにっ!」
「わかんない」
それは想悟自身も知らされていない事実だった。
だが、他人事のような言い分に、和真はいっそう想悟の余裕を感じることとなった。
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