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財前和真編10-1 ※ハメ撮り、公開自慰、オナホ

 今宵のクラブでのイベントは、想悟も、和真にとっても、そして何より会員達にも特別なものになる手はずだ。  和真の為にあつらえた、身体のラインがぴったりと浮かぶ特徴的なボンテージスーツは、それだけで情欲をそそるようであった。  胸と股間は広く開いていて丸見えだが、他の部分はハーネスが邪魔をして、まるで緊縛されているようでもある。  和真は普段とは違って特殊な格好をさせられていることにも、どこかそわそわとした感じだ。窮屈なそれの中で、早速汗が滲み始めている。  そして、クラブの奴隷の証として付けられるという、深紅の首輪。  ペット扱い、いや物扱い、それにも今の和真にはさして問題ではない。 「和真、今日はお前のAV撮影をするからな」 「え、えーぶい……?」 「そう。さすがのお前でも意味はわかるよな。今までのは所詮ホームビデオくらいの感覚だったけど……れっきとした作品にする。お前の乱れた姿が、後世までずっと残るんだ」  それから、と大事なことを続ける。 「当然のことだが、お前がどんなに感じているか、画面越しにも伝わるように演技しなくちゃいけない」 「演技……」 「少し過剰なくらいにでも……って、そこは今のお前なら上手くやるか」 「あ、ああ……。でも……本当に思ったことや感じたことは、ありのままで、良いんだよな……?」 「……それもまた、役者だと思うぞ」  いきなりアドリブをかましていくつもりか? かなり意欲的な和真に内心笑そうになる。  事前の説明として、鷲尾がマイクを片手に舞台へ立った。  そうして会員へ和真がいったいどんな境遇で育った、どんな人物かを知ることで、悪趣味な紳士淑女なりに共感してもらえるようだ。  大袈裟な身振り手振りを含めて語るが、相変わらず演技がかった声音と口調だ。  想悟よりよっぽど海外暮らし似合って、和真寄りよっぽど演技が上手そうな男である。 「哀れな贄へ愛情を注いでやることは、皆様、十分に慣れているでしょう? どうかこの和真にも、ありったけの愛を……与えてやってくださいな」  身震いする和真を舞台へ登壇させた。  想悟は少し離れ、舞台袖から見守ることにした。鷲尾も戻り、和真は拍手で歓迎される。  カメラの定位置などは教えてある。  想悟自身も以前、こんなにもそこら中に設置されている、監視の目がある、逃れられる訳がないと知ってゾッとしたくらいだ。 「はっ……はっ、ぁ……は……あぁ……」 (皆が俺を見てる……こんなにたくさんの目が、俺の、恥ずかしい姿を……)  想像するだけで和真の肌が紅潮する。早速胸板を上下させている。  まずは公開自慰を命じられたのだった。  彼の愛用のものは非貫通式のオナホールだった。だが今回は貫通式だ。  いわゆる、竿をメインに刺激して、亀頭部分は見せようと思えば見えるようになっている。  処女を模したものらしく、全体的にきつく中身は細かなイボがある。そんなヒダで擦られたらたまらないだろう。  非貫通式のものより柔らかいことから、自身の力で締め付けをコントロールすることもできる。  たぶん和真がいつも使っている商品よりはまた違った快感が得られるはずだ。  和真は半ば機械的に言われていた口上を述べる。 「ご、ご紹介にも預かりました通り、お、俺の名前は……財前、和真です……役者の財前孝と、大河内凛子の正真正銘の一人息子です…………っはぁッ」  名乗っただけであるのに、クラブの熱気を深呼吸して胸いっぱいに吸い込む和真。 「俺の親父とお袋は……マジで一流の芸能人で……世間も認めてくれる演者です……俺も、あんな風になりたいって、本気で思ってます……だ、だから、その、今日の撮影頑張りますっ……」  首輪に付けられたマイクと、キラリと光るカメラのレンズが彼の宣言を余すことなく記録し、和真の羞恥心を煽っていく。  和真はその場に膝を立てると、そろりと自身の半勃ちのものに手を伸ばした。  それだけで我慢汁がどんどん溢れてきて、こんなにも早く反応するなんて……とさすがの和真でも困惑しているようだった。  事実、先日の公園内での自慰よりもよっぽど反応している。  初めはなんとなく怖々と動かしていたが、慣れ始めるとだんだん緩く、そして激しい動作へと変わるのにそう時間はかからない。 「っく、うぁ……な……これ……いつものと全然違うっ……精子搾り取られるみたいだっ……!」 (オナホにも種類があるのは知ってたけど、それでもこんなに良いのは初めてかもしれない……ヤバい……動かす手、止まんねぇよっ……)  新たな刺激に、和真は性を覚えてたての猿のように必死こいてオナホを前後させている。  男である以上、勃ってしまったなら、当然吐き出したいという気持ちが強くなる。  膝をガクガクとさせて、俯いた顔は真っ赤になり艶やかな喘ぎ声を切れ切れに上げている。  勃起は膨らみ切り、執拗にカリを責めているせいか亀頭はぷっくら血色の良い色合いだ。  けれど、まだ。  立派に股間をおっ勃たせているのに、和真はどうにも足りなさそうな表情をしている。

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