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財前和真編10-3 ※ハメ撮り、3P
乳首はとっくのとうに勃起していて、それを柳に指の腹でコリコリと捏ね回されると、和真はいやいやをするように首を横に振った。甘い吐息と共に。
「ったくよォ~。お前良いとこのボンボンなんだろ? 愛息子がこんな淫乱だったなんて知ったら親が泣くぜ」
「あー……そんなことか……」
柳のからかいがトリガーとなり、半ば虚ろであった和真は正気を取り戻し──そして、遂に、この場の誰よりも分厚い仮面を被った家庭事情を暴露し始めた。
「はっ……もういいや、言っちゃお! 俺の親父とお袋、ずっと浮気してる! バレそうになると事務所が握り潰すからバレなかっただけなんだよ! しかも二人ともだからW不倫ってやつ! ホンット、子供の教育に悪いよなー! バッカみたいだよなー!」
開き直った和真は奇妙な笑い声を発し始めた。
「俺って存在がいるのにずっと家に一人にして、幼なじみの面倒見させて、なのにおしどり夫婦アワード受賞してんのとかマジ意味わかんないだけど! ギャハハ!」
それらをあえてクラブの関係者達に言うことに何の意味があるのかはわからない。
間接的な両親への復讐か。幼少期から堪えて来た和真の真なる心の内か。
「でも俺はっ……俺は、ただ…………ッ」
和真の瞳から溢れた一筋の涙が頬を伝った。眺めているだけでも悲壮な気持ちをひしひしと感じる。
そうだ、言え。ずっと心の奥底で秘めていた本音を今こそぶち撒けてしまえ。
「俺を見てっ……誰でもない、俺だけを!! 俺を一人にしないでくれぇっ……!!」
和真が自分で勝手に課したある種の呪いが、そこで断ち切られた気がした。
「見ていますとも。余すことなく全て」
鷲尾が笑顔で言う。
モニターに映る自分と、客席と、鷲尾らスタッフを見て、和真は涙を流しながら、いびつな笑みをつくってみせた。
「だからもっと、もっと大勢の方に愛されるよう、奉仕しなくてはね」
コクリと頷いた和真は、まずは目前の男達を射精させよう……というよりは、己の快楽も貪ろうと、行為を再開した。
「おおっ……こいつ、さっきより俄然上手くなってやがる。やるな……」
「だよなー……オレ、先に出しとくかな」
肛門内壁、括約筋、口蓋垂、それらが精を求めるような引き絞る動きに、両者とも汗が滲むのを隠せない。
二人も、これが仕事というのも忘れかねない情熱的な絡み具合だ。
ラストスパートに、一突きが重い腰使いと髪を引っ掴んでのイラマ。和真は粛々と耐えるしかなかった。
「っ、は……っぶっはあぁぁ……ん……ま、だ……」
二人はイッたけど、和真はセックスではイッてない。
上下の口から出されたばかりの精液を垂れ流しながら不服そうな顔をされては、すぐに第二ラウンドが開幕するというもの。
和真は彼らに犯され続け、そしてその姿を会員の目に焼き付けられ、カメラにも撮られた。何度も、何度も。
やがて、和真はよろよろ立ち上がる……ことさえできず。
「えへ、えへへ……みんなもっと見てぇ……ぴーすぴーすっ」
両手でピースサインをする和真は、ガニ股でよだれを垂らし、白目を剥いて滑稽極まりない姿をさらしている。
蓮見と柳の精液を交代で注がれている和真は、舞台の床にアナルから大量の白濁が垂れ落ちるのも構わない。
(何も考えなくていい。そうすれば傷付かなくていい。これで……いいんだ)
恥をも胸の中にしまい込み、表面上は淫らに狂う和真の見た目と心のギャップは相当なものだった。
心は冷静で、諦めの強い声音。
馬鹿ではないのか、こいつは。
何故かこの時ばかりは心の底から軽蔑した。
どんな状況下においても卑しい奴隷にしたかった、しなければいけなかったはずなのに、いざ彼が淫らな反応を示すと複雑な気持ちになる。
和真がどんどん自分の知らないものになっていく。それは和真も、想悟に感じていることかもしれないけれど。
読心などなければ俺だって。きっと何も考えなかった。傷付かずに済んだことが多いだろう。
だから逃げて、でも結局逃げられずに今に至って。
和真もこんな風に都合良く逃避してはいけない。いつか俺の二の舞になる。
だが果たしてそれを和真に伝える必要はあるのか? 伝えたところでどうなる?
だんだん苛々が募り、爪を噛みつつ貧乏ゆすりが始まった。
自分でもとても幼稚な仕草で、それでいて鬼のような形相で和真を眺めていた。
「あぅ……チンコ、まだぁ……好きなだけケツにも口マンにも入れていいよ……こんだけしたら、緩くなってるかもしれねーけど……あははははっ」
思ったよりも、和真の欲求は強く、なかなか満足してくれなかった。
この年頃なら仕方ないとも思うが、まだ若いはずの蓮見と柳もかなり過酷なスポーツを強いられているかのようだ。
ただし、やっぱりそこはVIP会員として、スタッフとして、黒瀧組というヤクザのメンツだかがかかっている。
与えられれば与えられるほど、和真はだんだんと幼児退行の片鱗すら見せてくる。
凄まじい快感からか、あー、うー、と呂律の回っていな口調で喘ぐ。
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