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「うふふ、顔に出るところがまだまだね。カメラを渡しなさい」
「はい、わかりました。と言うと思うのか?」
「もちろん思わないわ。だから身体検査をさせてもらうわね」
ユキトは両脇の男達に立たされた。
「坊やのジャケットとズボンを脱がせなさい」
男達は、言われた通りに、ユキトの上着とズボンを剥ぎ取った。
「な、なにするんだ!」
突然の事にユキトは動揺した。
「身体検査だって言ってるじゃない。服とズボン、よく調べてちょうだい」
靴と靴下もはぎ取られ、ユキトは、半袖のTシャツとパンツだけという格好にさせられた。
「あら、トランクス派なのね?しかも、可愛いキャラクターのパンツじゃない。暗殺者と言ってもまだまだ子供ねぇ」
ベスとマスクの男達に笑われ、ユキトは顔をカッと赤らめた。
「…おまえら、絶対に許さない」
「あら、そんな格好で凄んでも怖くないわよ」
「ベス様、脱がせたものの中にはカメラはありません」
マスクの男のうちの一人が言った。
「そう。そうすると、あなたの身体のどこかにあるということになるわね?」
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