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銃声が鳴り響くとあるビルの一角。
ユキトは銃弾を潜り抜け、両手の銃で構成員を次々と倒していく。
「は、速い…っ、ぐぁっ」
ユキトのスピードに彼らは成す術もなかった。
かすり傷ひとつ付けられることなく、ターゲットを全員暗殺した。
銃声を聞きつけたのか、パトカーが集まってきたのに気付きユキトは裏口から外に出た。
これくらいの仕事はユキトにとって朝飯前だ。
明日は任務もなく、学校もない。
スザクに完了報告だけして、ゆっくり休ませてもらおう。
そう思い、スザクの待ついつものバーへ向かった。
✽✽✽✽✽
「今日の暗殺司令、完了したよ」
バーカウンターのスザクにユキトは言った。
「お疲れ様。相変わらず見事な手並みだな」
スザクはそう言う。
「じゃあ俺帰るね」
ユキトはそのままバーを出ようとしたが、スザクが手を掴んで引き止めた。
「ユキト、明日は休みだったな?」
「そうだけど、何で?緊急任務か?」
「そうじゃない。もし予定がないなら私と1日付き合ってくれないか?」
「え…?」
「ここに明日昼12時に来てくれ」
スザクはユキトに紙を渡した。
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