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もう離さないでと言ったユキトの震える唇に、スザクは愛おしそうに唇を重ねる。
「んぅ…っ、んん、はぁ」
ユキトは恥ずかしそうにしながらも、おずおずと舌の動きに答える。
そして、お互いに顔を見つめ合う。
「やっぱり綺麗な目だね。」
スザクはユキトの目をじっと見て言った。
「な、なんだよ…」
ユキトは見つめられる事に耐えられず、目を伏せた。
心まで見透かされてしまいそうだった。
感情がぐるぐると同じところを繰り返す。
うだるように体が火照る。
こんな感情知らない。
溺れてしまいそうで怖かった。
でも溺れたかった。
ユキトは顔を上げ、少し背伸びをしてスザクにチュッとキスをした。
「ユキト」
「スザクさん」
お互いの名前を呼び合うと、求め合うように激しく唇を重ね合った。
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