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【12】優しく触れて……④

「俺……もう、達きそうです……」 「いいぞ。達っても構わない」 「でも、周防さんは何も――」 「俺は大丈夫だ。入中が達くところを見たい。俺の手で達かせたい」  周防の性器も大きくなっていた。時々、触れる体が熱く、水着の上からでもその硬さと太さが感じ取れた。 「周防さんも……んっ……」  唇を塞がれる。ねっとりと舌を絡まされながら喉奥まで犯される。深く潜ってくる周防の舌にありえないほど感じてしまった。  ――深いキスが、溶けそうなほど気持ちいい。  周防の匂いと味を堪能しながら、その広い背中にしがみついた。初めて密着する体に溜息がこぼれた。肌の匂いと滑らかな筋肉の感触に背筋がゾクリとする。  ――このまま達きたい。  周防の体にしがみつきながら小さな声でもう出したいと訴えると、耳朶を甘噛みされた。そのまま耳の穴に舌を差し入れられて、逃げる間もなく、周防の手の中に射精する。  ふみゅと声が洩れ、弾けた白濁が周防の手のひらで踊った。わずかに青臭い匂いに羞恥が募る。 「ああ、可愛い。最高に幸せだ」 「周防さ……ん……」  はぁはぁと肩で息をしながら、周防の体に甘えた。しがみつきながら男らしい周防の胸に頬を寄せる。お返しのように硬くなっている周防のモノに手を伸ばそうとすると、やんわりと退けられた。 「どうして……」 「入中の愛はもう充分に感じた。本当に愛されていると分かった」 「周防さん」 「愛してる。大好きだ」  微笑んだ周防から軽くキスされる。戯れるように何度か唇を啄まれた。 「でも、なんか狡くないですか?」 「どうしてだ」 「自分だけ達くとか、そんな……」 「全然、狡くないぞ。入中が俺を欲しがってくれた。その事実が嬉しい。それだけで最高に幸せだ。達く時の可愛い顔も、可愛い声も知った」 「でも――」 「触られたら我慢できなくなる。無理だ。最後までしてしまいそうになる。自制心はあるほうだが、とにかく駄目だ。入中を不用意に傷つけたくない」  それでもいいと思わず言いそうになってやめた。  確かに、男同士なら準備や道具が必要だ。それも初めてなら……。  他人もいるし、ここはシャワールームだ。なんとか頑張って自制する。 「じゃあ俺も手でします。周防さんを触りたい」 「ああ……触りたいだなんて……ピヨたんは悪い子だ」  返事を待たず、周防の水着をゆっくり脱がせる。ほんの少し捲っただけで、ぶりんと怒張が飛び出してくる。  ――大きい……。  ちょっとだけ驚いた。下生えも濃くて生々しい。シャワーを悠々と弾いている。  色白の周防はペニスもすらりとしていそうだったが、実際の周防は太くて長くて、しかも臍に向かって力強くしなっていた。こんなチンチンしてたんだと宝物を見つけたような気分になる。  陽向は朝取り筍を探すように周防のモノに両手を巻きつけた。軽く握っただけで、ドクッドクッと脈動が伝わってくる。幹に巻きついている血管も太くて弾力があった。どこも太くて握りがいがある。  ――凄い……硬い。自分のと全然違う。  たとえ同性であっても同じ性器ではないのだと実感する。その落差に陽向は興奮していた。  周防の怒張に心と体が高揚する。握る手がじわりと熱くなった。 「動かしてくれ」 「……はい」  強めにホールドして上下に動かす。雁の段差がしっかりしていて先端に向かうと指が引っ掛かった。それを越えながら皮を動かす。亀頭の裏側に指を回すと周防が呻いた。  軽く眉根を寄せて唇を噛み締めている姿はもの凄くセクシーだ。もっと色っぽい声を聞きたくなる。悪戯心が湧いた陽向は、周防の乳首を吸いながら手を動かした。 「ああ……気持ちいい。ピヨたんは結構、吸引力があるんだな」 「んっ……」  滑らかな胸筋にのった二つの乳首は男らしく、綺麗な色と形をしている。弾力のある粒は舌触りがよくて舐め心地も最高だった。一度、離して乳暈の周囲から先端に向かってぺろりと愛撫し、また口に含んだ。  乳首にキスを続けながら手を動かすと、周防の体もじわじわと限界を訴え始めた。

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