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【14】ある日、アヒルの日……⑨
薄暗いベッドの上で周防のモノを口で愛撫する。お互い裸になって、自分とは違う皮膚の匂いと体温を感じていた。
「あっ……ピヨたんが……」
床に脱ぎ捨てられたパジャマが生々しい。それでも、お互いのパジャマが脱がされた順に重なっているのは微笑ましかった。
太くて硬い根元を両手で握ってつるりとした先端を舐める。自分と同じ男性器であっても、周防の体の一部だと思うとそれだけで愛おしい。ずっと舐めていたくなる。
「陽向はここも可愛いな。小さくて元気なピヨたんだ」
「んっ……」
さっきまで周防に舐められていた茎をまた触られる。周防の手の感触が気持ちよく、すぐに硬い芯ができた。上下に擦られてピクピク反応してしまう。お返しのように周防の先端を深く飲み込むと、喉の奥でドクッと脈動した。命の塊のようなそれをじっくりと味わう。瑞々しくて新鮮な感じがした。
「本当に可愛い……抱き締めて全部食べてしまいたくなる。この衝動はなんだ」
「んっ……んくっ……」
「食べたらどんな味がするんだろう。きっと甘いんだろうな」
「……周防さんも……甘い」
「ああ、もうどうにかなりそうだ」
周防はそう言いながらも、小鳥を可愛がるように頭の後ろを撫でてくれる。周防になでなでされると嬉しくて、いつもふわりと心が温かくなる。無意識のうちに撫でられる準備をして、頭をくいっと上げて目を細めると、周防が可愛いと悶絶する。その顔を見るのも好きだった。
満たされた気持ちの中、口淫を続けていると周防が声を上げた。
「もう、達きそうだ。こっちにおいで」
「ん」
ゆっくりと外すように促される。ずるりと抜けた口の周りを、周防が指で優しく拭ってくれた。そのまま体を返すように抱き上げられて、シーツの上に横たえられる。覆いかぶさった周防に脚を開かされた。
「ああ、もうこんなところまで可愛い」
「あっ……」
臀部を優しく開かれて奥まった場所を舐められる。上下にゆっくりと諭すように愛撫されて甘い声が洩れた。襞の一枚一枚を開かれていくようで、恥ずかしいのに気持ちがいい。
――ああ、もう……。
周防の行為はどこまでも優しい。何をされても体がとろけてしまう。
「心臓が止まりそうだ……なんて、綺麗でエロティックなんだろう。ピンク色で艶々していて、硬く蕾んでいるのに俺の愛撫に応えて、深く柔らかくなっていく」
舐められながら、膝の裏側や太腿の内側を手のひらで撫でられる。その熱さと繊細さに溜息が洩れた。
「肌はどこも真っ白で新雪のように美しい。お尻も小さくて丸くて可愛い」
「あっ……んっ、ふ……」
「挿れたくてたまらない。ああ、ピヨたんの中に入りたい」
中に舌を入れられて内側を唾液で濡らされる。新たな快楽で、腹についている自分の性器からとぷりと先走りがこぼれた。
――体が期待している。
周防のそれが気持ちいいのはもう知っている。
欲しいと思った。周防を挿れられて、いっぱいになって、内側から突かれて、逞しい背中にしがみつきながら達きたい。痛くてもいいから全部、欲しい。
「俺も周防さんが欲しい」
周防の首に腕を回す。引き寄せてその耳元で「挿れて」と囁いた。
周防が息を呑む音が聞こえる。脚をさらに開かされ、腰を抱かれて、狙いを定められる。あてがわれた肉がぐっと潜ってくる感触があった。
「あ……ああ、うっ……ああっ――」
「陽向、愛してる」
甘い囁きとともに、周防が体の奥深くに入ってくる感覚を存分に味わった。
――ああ……熱い。凄く硬い。
押し広げられるのも、じわじわと進んでくるのも気持ちがいい。いっぱいで苦しいけど、周防だからいい。たまらなくいい。
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