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【15】これからも、ずっと……⑥
「動けるか?」
「ん」
周防に腰を支えてもらいながら、ゆっくりと体を前後に揺らす。陽向が動くたびに周防の存在が大きくなっていく。その脈動を感じながら甘い吐息を洩らした。
「可愛いな。大好きだ」
「俺も……です」
「自分にこういう行為ができるとは、これまで思ってもみなかった。それは叶わない望みなのだと思っていた。だから、陽向を抱けて嬉しい。本当に幸せだ」
「俺以外でならないで……」
「どうした?」
「俺以外で、こうならないで下さい。……ただの我儘ですけど」
「ああ、なんて可愛いんだ。体だけじゃない、心も何もかも、俺は陽向でないと動かなくなった」
優しく包み込むように頭を撫でられる。お返しのように周防の頭に伸ばした陽向の左手にはアヒルのリングが輝いていた。
「愛してる、陽向」
溜息をつくように言われて胸が甘く締めつけられた。
周防の言葉と行為が直接、自分の心の内側に入ってくる。視線が絡んで、引き寄せられるように口づけた。お互いを貪りながらさらに繋がりを深くする。喘いでいると周防にペニスをつかまれた。
「可愛い……」
「あっ……んっ……」
周防の手のひらの感触が気持ちいい。すでに濡れてしまっている茎を労わるように上下に擦られる。快感を覚えるたびに中にいる周防を締めつけ、その硬さに思わず背中を反らす。
「陽向も俺だけのものでいてほしい。可愛いこの顔も、感じているここも、俺だけに見せてくれ」
「周防……さ……」
気持ちは同じだ。
ずっと一緒にいたい。愛おしくてたまらない。
――本当に周防が好きだ。
出会えてよかったと思う。
本当に会えてよかった。全てのことに感謝したくなる。
「あ……もう、いきそう」
周防の背中にしがみつきながら快感を追う。抽挿と自らの重みで、穿たれた周防の力強さを感じ、膝が震えた。
――気持ちいい……もう、限界だ。
圧倒的な射精感に襲われる。意識が飛んだ。
「あ、いく――……っ」
周防の手の中に吐精する。指の隙間から飛び出した精液が二人の腹を濡らした。
もう何も考えられない。
「可愛い」
耳元で囁かれる。その声に周防の切羽詰った快感が滲んでいた。光る体をぎゅっと強く抱き締められる。潰れそうな締めつけに声を上げた瞬間、体の奥に周防の熱を感じた。
――ああ、幸せだ。
陽向はどこまでも続く甘い幸せを、心の深い場所で噛み締めていた。
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