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【番外編】スケルトン・ラブ……⑩
しばらく甘い時間を味わった後、とろんとしているとお姫様抱っこされた。その体勢のまま周防は足でバスルームのドアを開けた。そんな横着をしてもカッコよく見えるから不思議だ。
「あわあわのお風呂に陽向を入れる」
「待って」
「投げたりはしないぞ?」
「周防さんも一緒に入って」
抵抗もむなしくバスタブに入れられる。ざぶんと沈むと泡が跳ねて甘い花の香りがした。絹のように柔らかい泡が肌を撫でる。首筋に当たるとくすぐったくて声が洩れた。
「あは、気持ちいいな……」
体を動かすと泡がどうぞどうぞと遠慮するように遠のく。それが面白くて体を揺らした。
(なんだこれ、可愛い)
(ホイップピヨたん、新しい妖精か!)
「鼻の頭に泡がついてるぞ」
「え?」
身を乗り出したところでキスされた。ぬるっと舌を入れられる。
突然の行為に体がビクリと反応した。
「んっ、周防……さん」
頭の後ろをホールドされて濃厚に口づけられた。誘うように舌を動かされて戸惑う間もなく深く絡まされる。
――あ……気持ちいい。
頭の中心がぼうっとなる。
お風呂に入るとか、体を洗うとか、そんな現実的なことが一気に飛ぶ。
もっとキスしたい。ずっとしていたい。
美味しくて、気持ちがいい。
「んっ……んくっ……ふはっ」
唇を吸われながら舌を絡まされて唾液を飲まされる。周防の肩にしがみつくとバスタブから引き上げられた。そのまま周防の膝の上に後ろ向きで座らされる。
「陽向を綺麗にしようか」
素手で泡のついた体を撫でられる。ぬるついた感触が乳首の上を走った。
「あっ……」
陽向を焦らすように指の間をすり抜けさせたり、手のひらで擦るように肌の上を動く。
(ピンク色の乳首が可愛い。硬く尖ってきた……)
(乳暈を撫でられるのも、乳首を摘まれるのも、好きなんだな)
中指で周囲を優しく撫でられて、反応した突起を軽く引っ張られる。そうされながら、くにくにと捏ねられた。
「あっ……んうっ……」
そこが下半身と連動しているんじゃないかと思うくらい感じてしまう。恥ずかしくなって脚を閉じようとすると、足首を引っ掛けられてもっと開かされた。
「やっ……」
後ろからそろそろと手が下りてくる。優しく下生えを撫でられて上を向いている茎をつかまれた。扱かれながら耳の穴に舌を入れられる。
(顔が赤くなって可愛いな……ペニスも元気にピクピク動いて可愛い)
(一途で一生懸命で、素直な勃起が愛おしい。感じやすい先端をずっと撫でていたい)
ああ、もう。
意図せず言葉攻めのようになるのをやめてほしい。もう恥ずかしくてたまらない。
周防の心の声が全部聞こえる。恥ずかしい言葉も、想いも、何もかも。
――でも、気持ちいい。
お尻から腰に掛けて周防の肉杭が当たっている。周防も興奮しているのが分かった。
「このまま達かせたい」
「んあっ……」
耳を中までねっとりと舐められて、乳首を摘まれながら甘い手淫を施される。気持ちよくて幸せで、狭いバスルームの中に自分の声が響く。周防に追い込まれて理性が弾けた。青臭い精液の匂いが広がる。
(陽向のイキ顔、尊い……)
(もっと見たい。鏡に映して――今度は俺で達くところを)
「気持ちよかった?」
「……う」
優しい視線が下りてくる。足を開かされたまま、出したものを双丘の間に塗り込められた。何をされるのかもう全部分かる。興奮で心拍数が限界まで上がった。
(陽向のここ、可愛いな。ピンク色で凄く小さい……)
(暴きたくなる)
周防の指がゆっくりと潜ってくる。
節が通るたびに感じてしまって腰が跳ねた。粘膜の中にしっかりと神経が通っているのが分かる。どうしてそんなことになってるんだろう。敏感だったり、前立腺が潜んでいたり。何かの悪戯のようにしか思えないけれど、何をされても感じてしまう。
周防の指が入ってくるだけで気持ちいい。
擦られて開かれて、奥を撫でられる。快感で締めつけるたびにまた周防の存在を感じた。
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