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第12話
リードがくすぐったそうに肩を竦める。
ホッチナーがリードの額にキスを落とすと、「やっと起きたか。酔っぱらい」と言われてリードがぷうっと膨れる。
「酔っぱらいじゃないよ!」
「嘘つけ。
トラヴィス・アルマンにモーガンの車に運ばれたのは覚えてるか?
キスをしてくれなきゃ水を飲まないと駄々こねたのは?
それにシャワーもだ」
「一気に質問しないで!
トラヴィス・アルマンに運ばれたことは…覚えて無い…けど…その前の会話や屋敷の中は全部覚えてる!
その…水とシャワーは…ぼんやり…。
ホホホホッチこそ何してんの!?」
「お前の寝顔があんまりかわいいから、おでこにキスしてただけだ。
それよりも水とシャワーは覚えてるのか?
ぼんやりとでも?」
リードがカーッと真っ赤になる。
「ま、まあ…」
「じゃあ今朝と違って」と言うと、ホッチナーの指がリードの尻の間を滑る。
「ここに…されたことも?」
リードが上目遣いでホッチナーを見て、小さくコクンと頷く。
「嫌じゃ無かったか?」
また小さくコクンと頷くだけのリードに、ホッチナーが嬉しそうにリードの唇にチュッと音を立ててキスをする。
「気持ち良かったか?」
「…ん…」
ホッチナーがリードを腕枕をしていた腕を引き抜く。
そしてリードを横向きにして後ろから抱いた。
「ホッチ…?」
「まだ集合まで二時間弱ある。
意識がハッキリしてるお前に触れたい。
いいか?」
そうしてリードの蕾の周りをホッチナーの指が探り出す。
「…ホッチ…そ、そこ…」
「大丈夫。
ほらこれが分かるか?」
ホッチナーの雄がリードの蕾に擦り付けられる。
ホッチナーの雄は既に勃ち上がり、その先は濡れていた。
「…ホッチ…!」
リードが身を捩ると、後ろからリード自身をぎゅっと握られる。
「…あん…ッ…」
ホッチナーがリードの耳元で囁く。
「大丈夫だと言っただろう。
挿れたりしない。
ただ濡らしてるだけだ」
ホッチナーの片手がリード自身をやわやわと扱く。
「…あ、あぁ…」
「でも指ならいいんだよな?」
「…わかんない…ああん…ッ…」
「勃ってきた」
「…ホッチの…いじわる…いちいち言わないでよ…!」
その時、ぐっとホッチナーの人差し指が蕾の中に入った。
「…!」
リードが声も無く仰け反る。
「まだ第一関節だ」
ホッチナーの荒々しい息遣い。
リードは思わず尻に手を回してホッチナーの指を掴もうとして、ホッチナーの硬く育った雄に触れてしまった。
ホッチナーの雄がピクッと震え、ホッチナーが深く吐いた息がリードの耳に吹き込まれる。
「ホッチ、ご、ごめん…違う…これは…」
「そのまま触っているだけでいいから」
「…だって…触ったことないもん…!」
「リード…俺を煽って楽しいか?」
ホッチナーのリードの雄を扱く手に力が込もる。
「…アアッ…あおってな、い…っ…」
「初めて触ってみてどうだ?」
「ど、どうって…わかんない…ああっ…」
またぐっと指がリードの蕾に差し込まれる。
「…ヒッ…!」
「まだ第二関節の途中だ。
リード、触った感想を言わなきゃ、奥まで一気に指を入れるぞ?」
「…ホッチ…いじわる…やめて…」
「聞かせてくれ、な?」
「…う、うん…」
リードがそっとホッチナーの雄に触れた手を動かす。
「…お、おっきい…あと、筋ばってる…」
「リード…!」
ホッチナーがリードの肩口に顔を埋め、リードの肌に吸い付く。
次の瞬間、ホッチナーの人差し指はリードの蕾に全て収まった。
「アアッ…!ホッチ…ホッチ…!」
「大丈夫だから。
怖くない。
好きだ…リード…」
ホッチナーが蕾の中の人差し指で、中の膨らみを擦る。
リードの雄はホッチナーに思い切り扱かれて、プクリプクリの蜜を零し、卑猥な音を立てている。
リードはもう何も考えられずにいたが、何とかホッチナーの雄に触れていた。
するとホッチナーの雄がリードの手を離れ、リードの太腿の間に押し込まれた。
「…ホ…ホッチ…なに…?」
「太腿をぎゅっと締めろ」
「…ん…」
ホッチナーが猛った雄を、リードの太腿の間でピストンし始める。
リードは後から双膿を突かれ、初めての感覚に身体を震わせた。
それにリードはホッチナーの巧みな手淫と蕾に挿し込まれた指に翻弄され、ホッチナーの行動の意味など考えられないし、こんな経験は初めてで、ホッチナーが何をしているのかさえ考えられなかった。
ホッチナーはリードの肩口を吸っては舐めながら、「リード…リード…」とリードの名前を繰り返す。
リードは涙を零し、ただ喘ぐことしか出来ずにいた。
そしてリードに限界がやってきた。
「…ホッチ…出ちゃう…アアッ…もうだめぇ…!」
「イけ、リード。
俺もだ」
「ああんっ…いいっ…出る…アーッ…!」
リードが白濁でホッチナーの手を濡らした瞬間、ホッチナーもリードの太腿の間からリードの双膿に熱い迸りを吐き出した。
ハアハアと二人の荒い息がベッドの上に響く。
ホッチナーはリードの真っ白な背中にキスを繰り返している。
但し、蕾の中の指は抜いていない。
今もホッチナーの指はリードの中でうねうねと動き回り、膨らみを擦っている。
その度にリードの身体がピクピクと跳ねる。
「…ホッチ…ゆび…抜いてぇ…」とリードが震える声で言う。
ホッチナーは荒い息の下、「もう少し…リード…好きだ…リード…」とキスを続けながら繰り返す。
その内、リードの太腿の間でホッチナーの雄がむくむくと大きくなっていく。
そしてホッチナーがリードの雄をやさしく扱き出す。
リードが涙声で訴える。
「…ホッチ…許して…もう…出ない…」
ホッチナーが無言でリードの背中を強く吸う。
リードはその鈍い痛みに、「あんっ…」と声を上げる。
ホッチナーの手の中のリードの雄がピクンと跳ねる。
「お前はキスが好きだからな。
リード、後ろを向け」
リードが出来る限り振り返ると、ホッチナーに唇を塞がれる。
チュッチュッと音を立ててホッチナーがキスを繰り返す。
リードの涙の浮かんだ瞳が蕩けてくる。
「リード…ペニスがびしょ濡れだ。
イきたいか?」
「…ん…」
「太腿をもっと締めろ」
リードが言われた通りにする。
ホッチナーが太く猛る自身を、またピストンし始める。
リードの蕾の中のホッチナーの指と、リードの雄を扱く手が激しさを増す。
「は…ひ…ほっちぃ…イっちゃうよぉ…」
「いいぞ。
ほらイけ」
ホッチナーのリードの雄を扱く手が力強く、早くなる。
「アアーッ…!」
リードが達して直ぐに、ホッチナーもリードの太腿の間で白濁を飛ばす。
その時、ノックの音がした。
「スペンス、私よ、開けて。
集合前に顔が見たいの」
その声の持ち主はJJだ。
「…JJ…」とリードが譫言の様に呟く。
ホッチナーがリードの白濁でまみれた手をシーツでさっと拭くと、リードの口を塞ぐ。
そして耳元で囁いた。
「リード、俺に任せろ。
お前は黙って寝てろ。
いいか指を抜くぞ。
声を出すな」
リードが小さく頷く。
だがホッチナーの人差し指を蕾からズルリと抜かれた時、リードはホッチナーに塞がれた手の中で「んっ、んーーーッ…!」と呻いた。
またノックの音がする。
「スペンス?
寝てるの?」
ホッチナーが素早く起き上がり、リードに頭からブランケットを掛けると、あっという間にシャツとチノパンを身に着け、髪を後ろに撫で付ける。
そして足早にドアに向かうと、ドアを細く開けた。
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