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第18話

そして17時になると、ホッチナーがBAU全員を集合させた。 ホッチナーが全員を見渡して話し出す。 「ストラウスから連絡があった。 ヴァージニア州でこの48時間に3人の子供が殺害された。 アラートは発令済み。 年齢は10才から13才。 性別は全員男子。 ここの事件では犯人が次のターゲットを狙うまで1週間から10日掛かるが、ヴァージニアでは今もこの殺人事件が進行している可能性が非常に高い。 こちらではもうプロファイルも発表したし、後はロス市警察に任せて、ヴァージニアの事件に取り掛かかれということだ。 捜査方針も決まったし、子供の事件を優先して欲しいと、署長も了解してくれた。 これから直ぐにDCに戻る。 各自準備を終わらせて欲しい。 1時間後にホテルを出発。 明朝8時にBAUに集合。 ブリーフィングの後、現地に向かう。 以上だ」 ホッチナーがそう締めくくると、皆がそれざれ散ってゆく。 ホッチナーの目の端にモーガンにからかわれながら笑顔で書類を片付けているリードが映った。 全員がFBIのBAU本部に戻ると、ホッチナーはストラウスとまだ打ち合わせがあると言って残り、ロッシは自宅に直行すると言うので、リードとモーガンとエミリーとJJとガルシアの五人は、リードがお気に入りのインド料理店に行って夕食を済ませた。 ただ明日も早いので1時間半程で食事は終了になり、リードは地下鉄で帰宅出来た。 JJがまだ残っているからとくれた泡の立つ入浴剤を入れてバスタブに湯を張る。 その間に荷物を解き、歯磨きを済ませていると、丁度良い具合にお湯も溜まった。 ざぶんとお湯の中に入ると、疲れた身体にお湯が染み渡る。 泡々のお湯に暫くじっとしていると、ふとホッチナーの顔が浮かんだ。 そして言葉も。 『大丈夫だから。 怖くない。 好きだ…リード…』 リードは一人真っ赤になると、唇ギリギリまでお湯に浸った。 「でもきっともうホッチは僕に失望してるよ…」 自分の呟きが自分の胸をズキッと痛める。 リードはそのままブクブクと頭の天辺までお湯に潜って行った。 風呂から出ると、リードはペットボトルの水を片手に読書に没頭していた。 読書をすると頭が休まる。 今夜は『戦争と平和』のロシア語版だ。 するとノックの音がした。 思わず時計を見る。 時計は23時を表示している。 リードはドアに向かい、そっと除き穴から廊下を見た。 そして直ぐにドアを開いた。 普段着姿のホッチナーが立っている。 ホッチナーは仕事中と同じ口調で同じ表情で、「遅くに済まない」と言った。 リードは一瞬ボカンとしてしまったが、「…あ!どうぞ中に入って下さい!」と慌てて返す。 だがホッチナーは「顔を見に来ただけだから」と言って、リードを見つめているだけだ。 そしてポツリと「そのバジャマもガルシアとお揃いなんだろ?」と言った。 リードが小さく「…はい…」と答える。 リードはホッチナーの何かがおかしいと感じた。 見た目はいつものホッチだけど… 何かが違う… 何だろう… 寂しそう…? 悲しそう…? どうしたんですか?って訊くべき…? でも今朝みたいに失敗したくないよ… でも… リードがぐるぐると考えているとホッチナーが「じゃあ帰るから」と言った。 リードが思わず「えっ…!?」と声を上げてしまうと、ホッチナーは「また明日。そのバジャマ良く似合ってる」と言ってリードに背を向けた。 リードは反射的にホッチナーの腕を両手で掴んで引っ張った。 ホッチナーが振り返る。 「…リード? 何だ?」 「いいから! 部屋に入って! 入るだけでいいから!」 「……分かった」 ホッチナーが部屋の中に入ると、リードはドアを背にして立った。 「リード?」 ホッチナーの仕事中と全く変わらない声と表情。 それでもリードは違うと思った。 次の瞬間、リードはホッチナーの首に腕を廻し、ホッチナーの唇に唇をギューッと押し付けた。 そしてパッと離れた真っ赤なリードを、ホッチナーはただ目を見開いて見ている。 リードがパジャマの裾をぎゅっと握りしめながら言う。 「ホッチ!」 「…何だ?」 「僕がいるよ!」 「…リード…何のことだ?」 「寂しくても…悲しいことがあっても…僕がいるから!」 「…リード」 「僕じゃ役に立たないかも知れないけど」 リードの言葉が終わる終わらないかの内に、ホッチナーがリードを抱きしめる。 そしてホッチナーはリードの唇に唇を重ねた。 リードはホッチナーの膝の上に跨り、全裸の身体をくねらせる。 ホッチナーは片手でリードの細い身体をしっかりと支え、片手の中指と人差し指をズブズブとリードの蕾に差し込んではリードの感じる場所を容赦無く攻めていた。 リードは何が何だか分からなかった。 ホッチナーに玄関のドアの前で、抱きしめられてキスをされたことは覚えている。 口腔内を余すところ無く舐め回され、舌と舌を絡められ、しゃぶられた。 くちゅくちゅと音を立ててキスは続いた。 そして濃厚なキスにリードがボーッとしていると、ホッチナーはリードを抱え上げ、ベッドに座らせた。 それからホッチナーは何処かに消えて、直ぐに戻って来ると、リードのパジャマを剥ぎ取って自分がベッドに座ると、全裸のリードをホッチナーの膝に跨がらせて座らせた。 リードはホッチナーの首に手を廻してしがみついていた。 ホッチナーは啄むようなキスを繰り返す。 そしてホッチナーは、なんの前触れも無く、リードの蕾に中指と人差し指を差し込んだ。 ぬるぬると滑るホッチナーの指は、難なくリードの蕾に収まる。 リードは驚きの余り、声も出なかった。 そうしてホッチナーはリードの蕾の中を自由自在に蹂躪し出した。 感じる場所を擦り上げ、指を出し入れし、中で指をバラバラと動かす。 リードはその度、「…あっ…ああ…」と小さく喘ぎ、ホッチナーが片手で支えている身体をピクピクと跳ねらせた。 リードのピンク色の雄は勃ち上がり、プクリプクリと蜜を垂らしている。 そうして突然それはやって来た。 リードは仰け反ると、「やだあ…ッ!…アアッ…イくっ…!」と声を上げると同時に白濁を放った。 するとホッチナーはリードを膝から下ろし、ベッドにうつ伏せに寝かせ尻を上げさせると、蕾の中をグチュグチュと掻き回す。 リードの身体はビクビクと震え、目の前がチカチカした。 ホッチナーが荒い息を吐きながら言う。 「中イキしてから掻き回されると気持ち良いだろ?」 リードは息も絶え絶えに「な、なかいきってなに…?」と答える。 ホッチナーがフッと笑うと、リードの真っ白な尻にキスをする。 「かわいいよ、お前は本当に。 ほらもっとイけ」 ホッチナーが搔き回しながら感じる場所を強く擦る。 「…ヒッ…ああーッ…!」 リードはまたも白濁を散らした。 それからもホッチナーの執拗な攻めは続いた。 リードが涙を零して懇願しても、ホッチナーの指が蕾から抜かれることは無かった。 リードはペニスに触れること無く、幾度も達した。 最後には何も出さずに達して、仰向けにベッドに沈み込んだ。 瞳を閉じたリードは、真っ赤な頬に涙が幾筋も流れている。 ようやくホッチナーの指がリードの蕾から抜かれても、リードはピクリとも動かなかった。 ホッチナーがそっとリードの唇にキスを落とす。 リードが薄っすらと瞳を開ける。 「…ホッチ…なんで…?」 「キツかったよな。 すまん」 「…ん…」 「怒ったか?」 「怒ってないけど…びっくりした…」 ホッチナーが珍しく困った顔になる。 「お前のペニスに触れたら、今夜は止まれそうに無かったから。 それでもお前に触れたくて…暴走して…。 俺は本当に馬鹿だな」 「だから服も脱がなかったの…?」 「そうだ。 もう寝ろ。 呂律が回ってない。 後始末は俺がやっておくから」 リードが上目遣いでホッチナーを見る。 「そんなのいいから…ホッチも裸になって…一緒に寝て…」 ホッチナーがやさしくリードのふわふわの髪を撫でる。 「俺の身体が暖かいからか?」 「…うん…」 「分かった」 ホッチナーがさっと起き上がり、手早く服を脱ぐと裸になる。 そしてリードに腕枕をしてやる。 リードが嬉しそうにホッチナーの身体に顔を寄せる。 ホッチナーがそっとリードの肩を抱く。 リードが壊れてしまわないように。 途端にリードがすやすやと寝息を立てる。 ホッチナーはリードの額に羽のように軽いキスをすると、「好きだよ、リード」と言って瞼を閉じた。 翌朝リードが目覚めるとホッチナーの姿は無かった。 それにリードの身体は清潔だし、パジャマも着ていて、シーツも綺麗だ。 だが起き上がろうとして、身体が怠いのと、尻に違和感を感じて、昨夜のことは夢じゃ無いんだと悟った。 それにベッドサイドの床の上に、きちんと畳まれてはいるが、使用されていたと一目で分かるシーツが置かれていた。 リードがゆっくりベッドから出てリビングに向かうと、テーブルの上に白いメモがあった。 メモを手にするとそこには『朝食はきちんと取るように。H』と書かれていた。 リードがカーッと赤くなる。 その時、スマホが鳴った。 画面を見ると知らない番号だ。 だが一応電話に出てみると、相手は『朝早くに申し訳ありません。ドクター・リードのお電話で間違い無いですか?』と言った。 男の声で、何処かで聞いたような気もするが思い出せず、リードは「そうです。どちら様ですか?」と訊いた。 男は余裕たっぷりに『トラヴィス・アルマンです』と答える。 リードのスマホを持つ手に力が込もる。 それでもリードは精一杯冷静に言った。 「アルマンさん? どうして僕の電話番号をご存知なんですか? 名刺交換していませんよね?」 トラヴィスは焦らすように数秒黙ると、告げた。 『ホッチナー特別捜査官からお聞きしたんです。 是非あなたに電話してやって欲しいと頼まれて』

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