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      第36話

 リードの雄々しいオーラ徐々に葉琉を支配していく。 「っ...。ぁン......」  瞳がとろんと甘くなっていく葉琉。その様子にリードは優しげな視線がさらに優しくなる。Aランクの上質で心地のよいGlare(グレア)が葉琉を襲う。 「葉琉、どうしてほしい」  聞いているようで命令したくて堪らないと言いたげなリードの瞳。オーナーと一目で分かるように、普通の店員とは色を変えている黒のワイシャツを荒々しく脱いでいく。先にほどいていたポール・スミスのグレーのネクタイで葉琉の手首を拘束する。もちろん、痕が残らないように葉琉自身でも解けるほど優しくであるが。 「あ、...リー...ド」  瞳の奥に猛獣を飼っているかの如く、視線を反らした瞬間に噛み殺されるのではないかと思うほどのリードの視線に葉琉は命令されたくて堪らない。しかし、葉琉が何を求めているのか手に取るようにわかったリードは、ニヤリと悪い笑みを浮かべた。 「悪いな、葉琉。何をして欲しいか言ってくれないと分からない」 「っ...!」  Glareに晒され、さらに圧倒的高位のDomの”命令させろ”と言わんばかりの表情でさらに興奮してしまう。  さらに物欲しそうする葉琉の上から、リードはGlareを強めて葉琉の理性を消し去ろうと笑みを深める。 「ほら、言ってみろ」  逆らう気もなければ、このGlareを受け入れる気満々だった葉琉は素直に落ちていった。 ーcommand(コマンド)が欲しい...、、  理性が一切なくなり、本能だけで自分を求める葉琉に思わずうっとりと心酔するリード。気高く美しい一匹の狼が、実は小さな子猫だと分かると途端に大切に愛でたくなっていた。  そう思う一方、自分で汚して壊してしまいたいと思う衝動とも戦っているが。 「Good boy(良い子だ)、葉琉」  褒められた。葉琉の中にあるのは、ただそれだけ。しかし、少しの羞恥心が戻ってきたのか目線を反らしてしまう。 「葉琉、Look(こっちをみろ)」  やっともらえたcommandに思わず歓喜する。反らしてしまった目線は一瞬にしてオレの上に跨がっていたリードと視線が交わる。  歓喜で少し涙目になっている葉琉に思わず欲情が沸き上がるリードはそれを隠すようにGlareを強めた。 「ちょ、リード...!つよ...ぃ」  本能でも自分に逆らおうとするSubへさらにGlareを浴びせる。 「お前は本当に可愛いな」  チュ...。オレは自分の唇に柔らかいなにかが当たるのを感じる。いや、正確にはゆっくりと近づいてくるリードの顔に、キスを期待して拒まなかった。渋めの赤を飲んでいたのか、侵入してきた舌と一緒にほんのりとワインの風味が漂ってくる。 「...あぁ、甘いな」  ぼんやりと”コニャックのせいじゃないかな”とどこか遠くで思いながらも、与えられ続けるキスに拙いながらも答える。 「さて、どこが弱いのかな」  一度上半身を起こしたと思ったら、リードが無意識にやった舌舐めずりに圧倒的色気を感じてしまい葉琉は後ろの穴が濡れ始めていることに気づく。  自慢の筋肉を惜しげもなく披露したリードは、葉琉が自分の裸体に興奮していることに気づいていない。基本的に裸の人に空調は合わせているので、少し店内は暖かい。興奮したDomとSubからするとかなり暑かった。 「ここか?」  葉琉の服も丁寧に脱がしながら、ツゥ...と指を滑らせる。 「アッ...。...ン」 「唇を噛むな。怪我する」  強い快感に押し流されないよう、下唇を思いっきり噛んでしまう葉琉。リードは優しく葉琉の唇を啄んだり撫でたりしながら傷ができていないかチェックする。 「ここか?」  葉琉の服も丁寧に脱がしながら、ツゥ...と指を滑らせる。 「アッ...。...ン」 「唇を噛むな。怪我する」  強い快感に押し流されないよう、下唇を思いっきり噛んでしまう葉琉。リードは優しく葉琉の唇を啄んだり撫でたりしながら傷ができていないかチェックする。 「ほら。噛むなら俺の首にしろ」  そういって葉琉を抱き寄せるリード。そのまま葉琉の腕を自分の首に回させ、向かい合って座るような体勢になる。葉琉の頭を自分の首元に抱き寄せ、ポンポンと頭を優しく撫でる。 「リード...?」  少しだけ理性を取り戻した葉琉。少し満足気なリードを上目使いで見やる。 「ああ、悪いな。可愛すぎて俺の理性が飛びかけた」  大きな手でよしよしされ、葉琉は恥ずかしくて思わずリードの胸に額を押し付けてグリグリしてしまう。それがさらにリードを煽っているなど気づいてもいないが。 「さて、そろそろcommandを使ってもいいか?」  啄むようなキスをしながらまるで恋人のごとく優しく聞いてくれるリード。  オレはこんなに優しいplayをしたことがなくて、思わず戸惑ってしまっていた。 「大丈夫。怖いことなんてないんだ。...そうだな。セーフワードは”ロックグラス”でどうだろう」 「...ろっくぐらす?」  つい数秒前まで溶かされていた葉琉は、多少頭は回っているものの舌が回らず拙くなってしまう。 「ああ。それなら分かりやすいだろう?」  ウイスキーが好きな葉琉に合わせ、分かりやすいセーフワードを設定してくれるリード。  セーフワードはDomがcommandを行い過ぎてしまいSubにダメージを与えないようにするための言葉だった。Subがセーフワードを発した途端、DomはGlareを一定時間使えなくなり、Subに触ることさえできなくなってしまう。しかし、元の性質でDomの命令で満たされるSubはセーフワードを使うことによって負担を強いてしまうため、そもそもDomはセーフワードを使わせないように気遣う。  まぁ、そもそもセーフワードを決めず、Subを性奴隷のように扱う下劣なDomも存在するが。 「...ありがとう」  無意識に出ていた感謝の言葉。葉琉の過去を以前葉琉から聞いていたリードは、葉琉自身も認識していないであろう大粒の涙を葉琉に気づかれないようにキスした。 ーーーーーー なかなかたどり着けないR18...

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