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第二章 兄さん、性欲の処理はどうしてるの?

 その日は瑛一が傍に居た。  正午過ぎ頃、ふらりと惠の部屋へ入って来ると、床に寝転がりぐうぐう眠ってしまった。  惠がいくら起こしてベッドへ動かそうとしても目を覚ますことは無く、ただぐうぐうと眠るだけだった。  そして今、起き出した兄の姿がここにある。  相変わらず床に座り込み、スマホをいじっては頭をかいている。  デスクに向かって宿題などやっていた惠だが、いつ見てもスマホとにらめっこしたまま自分に話しかけもしない瑛一に、少々焦れていた。 「兄さん」 「何だ」 「何やってるの。ゲーム?」 「ラインだ」

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