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第二章・13

 兄さん、性欲の処理はどうしてるの?  こんなコト、口が裂けても言えやしない。  ぎくしゃくと、兄のコートをクローゼットへ収めていると、瑛一はさっさとベッドに横になっている。  ただいつもと違うのは、腹這いになって惠を傍に呼んだことだった。 「すまないが、腰をマッサージしてくれ」 「ん? いいよ」  瑛一の両脚をまたぎ、惠は力を込めてマッサージを始めた。 「もっと上から下まで。力も足りない」 「は~い」  兄の腰はしなやかな筋肉の張りがあり、凝っているようには感じられなかった。  それでも惠は、瑛一の為に一生懸命マッサージを続けた。

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