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第三章・4
「……どうした、惠」
「あ、ごめん。起こしちゃった?」
何でもないよ、と惠は慌てて毛布を被った。
だがしかし。
「匂うな」
「え?」
瑛一は、惠の股間に手を伸ばすと、硬く勃った性器に触れた。
「ちょ、ヤだ。兄さん!」
「スケベな夢でも見たか」
覚えてないよ、と惠は慌てた。
まさか兄さんに抱かれる夢を見た、なんて言えやしない。
そんな惠を置いて、瑛一は毛布をはだけ手をパジャマの中へ滑り込ませた。
「これはこれは」
「やめて、って!」
必死で手を払おうとする惠をまるで無視して、その手はぎゅうと棒芯を握り込み動かなくなった。
「……兄さんの手、熱い」
「お前の方が、熱い」
身を固くして動かなくなった惠の様子を確かめ、瑛一はそっと手を動かし始めた。
根元から先端に向けて、丁寧にていねいに擦った。
だんだんと速さをつけて、時には指先でそのグランズを弾き、擦り、くるりと撫でた。
息をつめて耐えていた惠だったが、次から次へと快感が泡立ってくる。
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