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第四章・9
(あ、何だか気持ちよくなってきたみたい……)
自分で前を探ってみると、ゆるりと硬くなっている。
多分、兄さんが身体を弄ってるからだろうな、と惠は自己分析していた。
同じことを他の誰かにされても、それはおそらくただの拷問だ。
「う、んんッ!」
瑛一の指がさらに奥へと進み、惠は思わず呻いていた。
その時、電流が走ったような感覚が体を襲ったのだ。
「あぁッ!」
何? コレは何!?
手で弄っていた性器が、みるみる勃ってくる。
瑛一は何も言わず、ただそこを指で押してくる。
「あぁ! 待っ、待って! ヤだ、兄さん!」
「じき、悦くなる」
いや、もうすでに悦いのだ。
悦くてたまらなくって、おかしくなりそうなのだ。
「ぃやあ! あッ、あッ、あぁあ!」
無意識のうちに、惠の手は、前を扱いていた。
後ろからの刺激と、前からの快感。
両方が混じり合い、惠の腰は淫靡に蠢いた。
「はぁ、はぁ、あ。あ、あ、あぁッ!」
勢いよく、惠から体液が飛んだ。
果てた後も、体の震えが止まらない。
そんな惠の体をウェットティッシュで拭きながら、瑛一はかすかな笑い声だ。
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