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第六章・4

 家長の厳命があれば、パーティーに出ないこともないが、と瑛一は考えた。  しかし、大勢で和気あいあいという画は苦手だ。 「解った」 「本当!?」 「24日のパーティーは、腹八分目に抑えておけ」 「え?」 「藤堂家のパーティーが済んだ後、お前と一緒に居てやる」  兄さんはまた、そんなことを! 「どうしても、皆と一緒に騒ぐのはイヤなんだね、兄さん……」  半ば呆れた声の惠だったが、二人きりで瑛一と過ごせる、というのは素敵だ。  惠は、今までで一番、クリスマスが待ち遠しくなってきた。

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