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第七章・9

 そこで、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。  ホッと一息つく瑛一の元へ、惠が駆け寄ってくる。 「兄さん、どう? バレーボールは」 「お前が言い出したんだろう」  当たり、と舌を出す惠だ。  素早く耳元に口を持ってきて、こう言った。 「バイクやホテルもいいけど、こういうのも新鮮でしょう?」 「こいつめ」  確かに大勢で輪になって遊ぶ、なんてやったことがない。  大人目線で惠を遊ばせていたつもりだったが、彼もなかなかどうして楽しませてくれる。  惠らしい兄の楽しませ方に、瑛一は口元をほころばせていた。

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