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第七章・19
もう、何度目のセックスだろう。
惠の身体も、もう慣れた頃だ。
だが、その初々しさは損なわれない。
新鮮な興奮を、いつも俺に与えてくれる。
瑛一は、初めての時のように慎重に丁寧に腰を突いた。
「う、ぅんッ。あ、あッ、あッ。あぁ!」
快感の素地は充分過ぎるほど惠の身体に溜まっていたので、すぐに温かな精が放たれた。
達して体に力が入らないはずなのに、必死で背中に腕を回してくる惠が可愛い。
出し尽くしてもうスキンの中には一滴も出て来ないはずなのに、必死で快感をこらえようとする惠が愛しい。
瑛一は、次第に腰を速く激しく叩きつけた。
もう一度、イかせてやるぞ。惠。
にやりと笑い、腹側を狙って硬い先端を擦り付けた。
「あッ! 兄さ、んッ! だめ。もう、ダメぇッ!」
びくん、びくん、と惠の身体が震え痙攣した。
首を大きく反り、髪を振り乱して達した。
同時に、瑛一から惠へ熱い精液が注がれた。
二重の快感に、惠は悲鳴を上げて悦がった。
「あぁあ! あッ、あぁああ!」
「いい子だ」
瑛一が、柔らかく抱きしめ髪を撫でてくれる。
その鼓動が落ち着くまで、胸に抱いていてくれる。
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