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第八章・16

「あ、あぁあ、あ!」  すご、い。  目の前、チカチカする。  頭の中、真っ白に塗りつぶされていく! 「んぁ、あ! あぁんッ! あぁああ!」 「惠……」  腰を強く擦りつけながら、瑛一は惠に精を塗り込んだ。  その体内の奥の奥まで、注ぎ込んだ。  あぁ、こんなにいっぱい。  僕のお腹の中、瑛一さんの精子でいっぱい……。 「う、うぅ。はぁ、あ」  苦しいほどに抱かれ、抱きしめられた。  甘美な余韻が、切なく腹を震わせる。  身体をわななかせ、惠は瑛一に口づけを求めた。 「キス、して」  すぐに、唇が塞がれた。  舌を絡め、唾液をすすり、濃厚なキスを長い間味わった。

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