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第九章・11

「ん、ふぅッ! んっ、んッ、ぁんンッ!」  指を噛んで快感を逸らす惠の後ろを、瑛一は丹念に舐めていた。 「も、ヤだ。それ、ダメぇ……。あんッ!」  舌まで入れられ、惠は跳ねた。  後膣から腹の奥まで、じんじん痺れる疼きが這い上がる。  勃ったペニスからは、とろとろと体液が流れ出る。  ようやく惠の蕾から口を離した瑛一は、色に眩んだ目をしていた。 「どうだった? 悦かったか?」 「もう、バカぁ。早く……」 「早く、何だ?」 「知らないよ、もう!」  ぷい、と顔を逸らしてしまう惠が、可愛い。  多分、惠も感じているんだろう。  今この時、この情事を、まるで茉莉さんに見られているような心地を。  瑛一はローションを手に取ると、紅く熟れた惠の蕾に塗り込んだ。  そして自らもたっぷり濡らし、弟が待ち焦がれた挿入を始めた。

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