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「ほら九蔵、見ているかい?」 「んっ……も、恥ずかしいって……っ」 「? 恥ずかしくなんてないのである。むしろ見ないともったいない! どこもかしこもセクシーな上にキュートだよ」 「や、俺本人ですし……ちゃんと着たし、見なくていんじゃねぇの?」 「ノンノン。それじゃいつもと変わらないだろう? シチュエーション設定なしのコスチュームプレイなら、衣装を着ている姿をすみずみまで楽しむべきだ! ……と、カントクが言っていたのである」 「監督さんなに教えてるんですか……!」  会ったことのないニューイの撮影現場監督に、九蔵は恨みをつのらせた。  見てられなくて、顔を俯かせて逃げようとする。  しかし背後から犯すニューイに顎を掴まれてしまい失敗だ。  首を痛めないよう優しく前を向かされたかと思うと、ニューイはそのままズブ、と首の内側に指を挿れ、魂の器をなでる。 「九蔵、一緒に楽しもう。せっかくのデートだからね」 「あっ……んんっ……」  ゾクゾクゾクッ……と魂を触られた時特有の快感が内側から全身へ広がり、九蔵は反射的に目を開いてしまった。  窓にうつる自分と目が合い、汗ばんだ肌がドク、と紅潮してクラクラする。  泣きそうなくらい羞恥に焦がれて死にそうな顔をしているのに、下着を濡らしてスカートを持ち上げるモノ。  恥ずかしくて、いやらしい。 「****」 (っな……っ!)  脳が痺れて息を呑んだ隙に、ニューイが耳元で呪文を唱えた。  途端、九蔵は瞬きはできても目を閉じ続けることはできなくなる。  顔を逸らすことも不可能だった。  首を振ったって、前方に固定されてしまう。逃げられない。ズルい。  こういう時、ニューイは本当に悪魔だ。 「嫌だ、ニューイ……っお、俺、恥ずかしすぎて死んじゃうって……」 「ふっふっふ。私は気づいてしまったのだ。死ぬ、は九蔵が嬉しかったり恥ずかしかったりした時の口癖だろう?」 「ゔ」 「それに私がそばにいる時、九蔵は死なないよ。だから、やめない」 「ぁあ……っ」  ゴツッ、と奥を突き上げられた九蔵は、窓の中の自分と共に甘い悲鳴をあげた。 「やめ、っひ……あっ……っ」  首の内側に入れた指と抱きかかえられた左脚で体を浮き上がらせられ、落ちるたびにニューイの逞しいモノが突き当たりを穿つ。  激しい律動ではない。  むしろ控えめな摩擦だが、ニューイのモノは入っているだけで前立腺を押しつぶし、腹を空かせた身体へ充足感を与える。  それだけで十分だ。  夜毎抱かれていた九蔵は、もうすっかり単純な刺激で身悶え、熱くなるようになっている。  何度も何度もただトントンと小突かれているにすぎない。  しかし窓の中の自分はそのたびにビク、と体を跳ねさせ、熱に浮かされた目をトロンと淫蕩させる。 「あっ……嫌だ……恥ずかしいのは……っ」  感じている事実から目を逸らしたくて、九蔵は言葉だけで嫌がるフリをした。  懸命にスカートを押さえ、これ以上見えてしまわないように抗う。  けれどスカートを押さえる仕草すら、視認するといやらしい気がしてならない。 「九蔵。九蔵は恥ずかしいと嫌になるのだろうが、恥ずかしいこと自体は好きだと思うから、安心して感じてほしいぞ」 「あっ安心できま、っ……んっ……!」  なにやらカワイイな〜と言わんばかりにホッコリ微笑むニューイに、九蔵は慌てて言い返した。  しかしセーラー服の中へ入り込んだニューイの手がスルリと下腹部の魂を浅くなで、言葉が途切れてしまう。 「うっ……そこ弄っちゃダメだって、あっ……ひ、ゃっ……ぁ……っ」  魂を愛撫されるのは、いつまでたっても慣れなかった。  達した直後で敏感な鈴口をこしょぐられているような、たまらない感覚に神経から犯される。

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