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「へへ、九蔵に捕まるのは気分がいい。よーし、私も期待に応えてみせるぞ。今夜はどんなプレイがお望みかな?」 「いや普通で、っん、っぉあ……っ!」 「普通? うむ、かしこまった」  不意にゴロンとうつ伏せに転がされた九蔵は、快感の波が落ち着き始めてほぐれた内部と肉棒がぐりゅんと擦れて悲鳴をあげた。  敏感な粘膜を軽率に擦るなんて酷い。  しかし軽率に中に挿れたまま動かさないでくれ、とは言えない。  九蔵とて早く犯されたい。  この二週間ちっとも自分じゃ後ろを嬲れず、奥がヒクヒクとむず痒く疼いてもう我慢できなかった。  シーツの上に倒れ込む腰をグッと両手で持ち上げられ、九蔵は力の入らない足を酷使して尻を上げる。  伸びをする猫のような格好だ。  やわい粘膜と肉棒をなじませるようにかき混ぜられて、子猫のように甘えた声で「ぁ……っ」と鳴く。 「は、ぁあ……っ…んっ……」  ズルル、と長大な杭が半ばまで引かれ、ズプリと根元までねじ込まれた。  一度動き出せば手馴れたもので、我が物顔で収まる肉棒は絶妙に九蔵の弱い箇所をズチュ、ズチュ、と扱き、性感を煽る。  初めはゆっくりと。  そのうち少しずつテンポが上がり、それに合わせて九蔵の鳴き声も糖度を増す。 「んっ…、あっ…、あっ……」  突き上げるタイミングで体を引き寄せられ、退くタイミングで押しやられる。  そうすると僅かな律動だけで深い波を起こされて、九蔵はたまらず泣きそうな声を上げ、ビクビクと汗ばむ肌を戦慄かせた。 「も、そこばっかダメだって……っ」 「好きだろう? 九蔵は同じところばかり攻められるとすぐにイキそうになるからね。だけど今日は何度でもイかせてあげるから、安心して感じておくれ」 「感じ、っぁひっ……!」  ベッドと体でグリッと押し潰すように深く穿たれると、背が弓なりにのけ反る。  おっしゃるとおり大好きだ。  悪気なくわざわざ指摘され、九蔵は全身を赤く染めて「それはいいけど、魂イキは困るからな」と顔を伏せる。  そんな無愛想な態度でもカワイイカワイイと騒ぐニューイはたぶん目がおかしいし、医者が黙って首を振るほど手遅れだろう。  そうしてじゃれながらも振り子のようにズプッ、ズプッ、と一定の動きで出入りされると、下腹部に熱い快感がドロドロと集まっていく。 (はぁ、すげぇ、好き) 「あ…っ……んっ…んんっ……」  九蔵はブルッ……と震えて喘ぎながら、うつ伏せたまま右腕を体の下へ伸ばした。  弾力のある勃起へ密やかに触れ、したたる先走りを指に絡めてクチュ、クチュ、とむき出しの亀頭を慰める。 「んっ……九蔵、自分でシているのかい? やらしいね。それにかわいい。私に突かれて興奮しているみたいだ」  わざわざ言葉にされてカッと脳が沸騰した。中を逞しい男根に犯される快楽をオカズにしてオ✕ニーをする淫らな肉悦。  そうだ、たまらない。  一度目は中で達した。二度目は出したい。ニューイがいない二週間我慢した精を出して、ニューイに食べてもらいたい。ニューイの餌になりたい。

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