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確かにイっている。さっきの今で勃起に余裕があっても関係ない。
射精をしてもジュポジュポと抽挿が止まないせいで、中で達し続ける九蔵の骨の浮いた素肌や筋肉が淫らに波打つ。
怒涛の律動に、喉を逸らしてシーツに唾液を垂れ流し、九蔵はケモノじみた声で「あ゛〜〜っ」と喘いだ。
これじゃ無限ループだ。
ずっとずっとイクしかない。
「あっ、あっひ、ひぁあ……っ」
──三度目。
「んんっ…ん……っ」
──そして四度目。
メチャクチャな突き上げで炙られ生ぬるい絶頂ばかりを繰り返した九蔵は、キレのない声をただあげるばかりの肉体となっていた。
ガクガクガクッと哀れに痙攣する下半身を固定され、敏感な襞を余すところなく執拗に入念にこそがれる。
まったくニューイは鬼畜だ。
普段はまだるっこしいくらいねっとりと抱くくせに、今日に限ってなんでこんなに乱暴に責め立てるのか。
彼氏の不在にかこつけて不健康に痩せた体は壊れるとばかりに軋み、一突き一突きが深く力強い腰使いにやられバラバラに砕けそうだ。オーマイガッ、こうなるなら筋トレをサボらなかったのに!
「ゔ…ゔぁ……ゔぁぁ……っ」
「く、っ……」
今更後悔する九蔵の勃起の先端からピュク、トロ……っと薄くなった精液が溢れた。
ズリズリと腹の中をかき混ぜられる陵辱に体力と思考力を削られた九蔵は、まともな言葉も話せず、ケダモノのように低く唸る。
しかしまだ達していない遅漏のニューイはぐっと息を詰めてこらえる。バカ、こらえるな。イってくれ。
九蔵はそう祈るが、全く通じていないニューイは嬉しそうな様子でにへらーと頬をゆるめた。
絶頂目前の九蔵の中はよくうねるのだ。
これが好き、もっとシて、と言葉なく言われているような気がするくらい、ねっとりと絡みつく。
肉棒を咥えこんでビクッ、ビクッ、と蠢動する内部は自身を犯す男に甘く懐き、心地よく絞ってはたまらない快楽を与える。
「はぁ…ぅ…っ……!」
「ん、く……そう強く締めつけられると、私もあまり持たない……」
ニューイにとってはねぇねぇ大好きと告白されているようなものなので、あたら興奮し、抽挿がより鋭さを増した。
流石に限界が近いらしい。
ニューイとて久しぶりに九蔵を抱いて、自分が育てた極上の体にクラクラとやられてしまっているのだ。
荒々しく腰を打ちつけられて、汗ばむ肌同士がタン、タン、と爆ぜる。
無意識に自分の手に屹立を擦りつけて快感を追い求めると、尿道の中をドクドクと精液が湧き上がっていく。
ヒンヒンと鳴きながら、九蔵は自分からも腰を揺らしてペタリと尻を押しつけた。
あんなに繰り返し達したのに、まだコレでイキたいと体がオネダリをする。
「あッ…! あッ…! あッ…!」
──あぁ、またイキそうだ。
なにもかも手の施しようがない。もっと深く呑み込ませて、もっと強く貫いて。もっともっとと求めて止まない。
ぐちぐちと小刻みに揺さぶられる体がビクンッ! と弓なりにしなり、九蔵は控えめに膨らんでいた屹立から、トロトロととぎ汁のような精を吐き出す。
「あ…ぁぁ…あ……っ!」
「っふ、……っう」
途端──絶頂により万力のように収縮する九蔵の内部で締めつけられたニューイが一瞬ぐっと堪えたが、数度突き上げたあとには耐え難く限界を迎えた。
体内に根元まで咥えこんだ凶悪なサイズのモノがビクビクッ、と鼓動する。
うむ、マナー装着済み。
ローションと同じく不思議ポケットに常備する我が彼氏は、紳士的な悪魔様だ。
「っ……は…ぅ……」
自分の中でドクッ、ドクッ、と吐精する肉茎にきゅうきゅうと絡みつきながら、九蔵は枕にしていた左腕を甘噛みした。
別に中出しされたいわけじゃないけれど、二週間ぶりともなるとこんな薄い膜でも隔たりがあると恨めしい気分になる。
悪魔の世界にマナーなどないくせに。たまにうっかり装着しそびれるせいで、ニューイは備える男になってしまった。
生産性のない男の醍醐味だと思うのだが、後処理が楽なのでまぁいいか。
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