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第174話 入学式
邸を出発して5日、学院都市に到着した。
今回も何のトラブルもなく無事に辿り着いた。
俺たちはそのまま入寮するため、学院に向かった。
「では、シャロウネ様、ディラント様、我々はここで邸に帰らせて頂きます」
学院の入口に着くと、フラルさんとレオンさんがそう言う。
「ここまでの護衛、ご苦労様でした」
そうシャロウネが言う。
「ありがとうございました。道中お気を付けて」
俺がそう言うと、二人は騎士の礼をした。
二人は抜けてるところもあるけど、こういう時にビシッと決められるのはやっぱり格好いいな。
そんな事を考えながら、俺たちは二人を見送った。
二人と入れ違いで先行していたアランとリーナさんが出迎えてくれた。
「ディラント様、長旅お疲れ様でした」
そう言ってアランが頭を下げる。
「お嬢様、ディラント様、お疲れでしょう。お二人の部屋の準備は整えてあります。すぐにそちらに向かいますか?」
そう言うリーナさんに俺とシャロウネは顔を見合わせた。
確かに疲れたし、すぐに休みたい気持ちはある。
けど、シャロウネがどうするか……
「今日は疲れたので私は休みます。ディーも今日は休んだ方が良いですわ」
そう言ってシャロウネがじっと見つめてくる。
…どうやら気を使わせてしまったみたいだ。
「俺も今日は休もうと思います」
俺がそう言うと、アランとリーナさんが頭をさげた。
俺はアランの案内で男子寮に、シャロウネはリーナさんの案内で女子寮へと向かった。
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