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第184話 ∥
女子寮に着くと、守衛に身分証を提示して敷地内に入れてもらう。
女子寮は基本男子禁制。
明確な理由で許可を取らないと敷地内に入ることすら出来ない。
許可を取らずに敷地内に入った場合、処罰の対象になる。
これは男子寮も同様だ。
女子寮の玄関ホールで待っていると、リーナさんと一緒にシャロウネがやって来た。
シャロウネと目が合った瞬間、何故か目を逸らされてしまった。
どうしたのかと様子を伺うと、少し顔が赤いように見えた。
気分でも悪くなったのかと覗き込んでみると、とても綺麗な笑顔で返された。
これ以上は聞くなという事らしい。
「それより、どうですか?」
そう言ってシャロウネはドレスの裾を広げる。
「とても似合ってますよ」
俺がそう言うと、シャロウネは嬉しそうに笑った。
今回のシャロウネのドレスは腰辺りから裾にかけて白から青のグラデーションになっている。
裾の一番色の濃い部分は青というより紺に近い。
全体的に光沢のある青い糸で刺繍が入っていて、裾にはスパンコールなどが付いていて動く度にキラキラと光る。
まるで夜空に輝く星だ。
どうやら俺の衣装と揃えてきたみたいだ。
俺の衣装を頼む時にリーナさんと店の人とで、何やらこそこそとしていたのはコレだったのか。
「さぁシャーネ、行きましょう」
そう言ってシャロウネに手を伸ばす。
「えぇ」
シャロウネににっこり笑うと俺の手にそっと自分の手を重ねた。
寮の前に待たせていた馬車に乗り込むと、俺たちはパーティー会場に向かった。
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