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第241話 ∥
(リオネスside)
僕はロンドと護衛として着いてきた騎士二人と森の中を歩いていた。
僕たちの前にはアランとラジールが何か話ながら歩いていた。
ルオはというと、走っては止まり、周りを見回してまた走るを繰り返していた。
それでも好き勝手には行かず、必ず見える所に居た。
「二人は既に捜索を開始してるものだと思っていた」
前を歩くアランとラジールに声を掛ける。
そうすると、二人がスッとこっちを向いた。
ラジールはチラッと僕を見ると、また視線を逸らしてしまった。
そんなラジールを見てアランが小さくため息をつく。
「ここは王家の所有地です。私たちが勝手に動く訳にはいきません」
そう言ってアランが笑顔を見せる。
でもその目は笑っていなくて、顔の筋肉だけで笑顔を作っているのが分かる。
「許可を頂ければ独自で動きます。殿下のお手を煩わせる必要はないかと」
邪魔だから引っ込んでいろと、そう言いたいみたいだな。
「貴様!殿下に向かってなんて無礼な!!」
アランの言葉の意味が分かった護衛騎士の一人がその叫んで剣に手を掛けた。
その瞬間、空気がピリッとした。
アランと、ラジールからも殺気が感じられた。
僕は咄嗟に騎士に手を向けそれを止めた。
「ルオが動いたとき、二人の判断で行動してもらって構わない。ルオの動きに着いていけるのは二人しかいないからな」
そう言うと、アランは少し考えてから胸に手を当てて軽く頭をさげると、ラジールと共に先に行っているルオの元に向かった。
僕はアランとラジールが離れたことを確認して息を吐いた。
「……凄まじいな」
ロンドがボソッと呟く。
「二人も気が立ってるんだろう」
そう言って、僕は二人に視線を向けた。
アランとラジールはスラム出身らしい。
アランは幼い頃にグロウ伯爵に引き取られたと聞く。
だからまだやり取りが出来る。
でも数年前までスラムに居たラジールは取り付く島がない。
二人ともディラントを主人と認めているから、ディラントが居れば僕たちとも交流するが、ディラントが居なければ気にも止められない。
彼らが大人しく僕に着いてきているのは、シャロウネ嬢が言ったからだ。
シャロウネ嬢はディラントの家族として、彼らに受け入れられている。
だからシャロウネ嬢の言葉には僅かながらに従っている。
僕が受け入れられていないのは分かっていたが、あそこまで敵意を向けられるとはな。
そう思って、僕は小さくため息をついた。
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