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第242話 ∥
(アランside)
「流石にあからさま過ぎだったんじゃないのか?」
俺がそう言うと、ラジールがきょとんとする。
「何がだ?」
「王子への態度のことだ」
「お前だってしっかり威嚇してたじゃないか」
「……あれは後ろの騎士が剣に手を掛けたから」
別に王子に対してじゃないと言うとラジールに笑われた。
「……そんな事より、今はディラント様だ。あの王子から独自で行動してもいいと許しが出た」
俺は気を取り直すように咳払いしながら言う。
「なら、もうあいつらの顔色を伺う必要は無いってことだな」
そう言ってラジールがニッと笑う。
「許しが出たと言っても、ルオが動いた時だ」
「……俺たちが動いた方が早いと思うけどな」
確かに。
「お嬢様にも言われてるし、少し大人しくしていた方が良い」
「嬢ちゃんに言われたら仕方ないからな」
そう言ってラジールは小さくため息をつく。
ラジールは基本ディラント様にしか従わないけど、お嬢様や旦那様、他にもグロウ家の人たちはディラント様の家族として認められているため、ラジールも多少は言うことを聞く。
「お前が頼りだからな。早くディラントを見つけるんだぞ」
そう言ってラジールがルオの頭を撫でようとした。
その瞬間、ルオがラジールの手を避けた。
「……何で避けるんだ?」
そう言うラジールにルオは顔を背ける。
そんなやり取りをしているラジールとルオに、俺はため息をついた。
「ルオ、ディラント様を見つけてくれ。ルオならすぐに見つけられるだろう」
そう言ってルオの頭を撫でると、ルオは返事をするように鳴いた。
その様子を見て、気に入らないのかラジールが何かぶつぶつと言っていた。
俺はそんなラジールを放って、ディラント様を探すためにルオと歩きだした。
ディラント様、待っていて下さい。
すぐに見つけますから。
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