9 / 174
第9話
初めて会った時、タクは少年に自動車の中に引きずり込まれたのだった。
見かけよりも凄い力で。
でも、窓から伸ばした血まみれの腕に抵抗出来ず、引きずり込まれ、広い特別製の後部座席で、アルファの死体の隣りで少年に犯された。
「ダメだ!!」
タクはズボンを引きずり下ろされながら、懇願したのだ。
だって。
子供に見えた。
まだ15才位にみえた。
とんでもなくいやらしいとは思った、少年を。
何なのその乳首、
ピンクに尖ってて、噛みしめたくなるほど張り詰めてて、
しゃぶりたおしたい
なんなのその、チンポに見えるけど、でも絶対それ違うやつ
だって、咥えたいし舐めたいもん、オレストレートなのに、
その穴何?
女の子のよりいやらしく見えるって何?
シロップ塗られたみたにぬれて光ってて
ぶち込みたい。
それともこれは全部匂いのせい?
甘い。
甘い。
狂ってしまう。
でも。
子供じゃないか。
子供だ。
妹と同じ年頃だ。
無理。
無理。
絶対無理!!
「子供となんか出来ない!!!」
タクは絶叫した。
ギッチギッチに勃起させて、
身体が痺れるように動けないまま、ズボンをずらされ、下着を剥かれて、限界寸前の性器を晒したまま。
説得力はなかった。
間抜けに見えただろう。
「はぁ?」
少年が、何を言ってるみたいな顔をした。
少年がタクを貪るつもりなのは間違いなかった。
でも、タクは嫌だった。
身体も本能も欲しがっていた。
でも、子供とするようなことは嫌だった。
「お前、子供じゃないか!!子供となんかしない!!」
タクは絶叫したが、少年に性器をにぎられただけで、達してしまったのだった。
うぉっおっ
タクはみっもとなく叫びながら射精した。
子供に指で触れられただけで車線した。
気持ち良くてたまらず、でも、恥ずかしさと、罪悪感と、みっともなさで泣いてしまった。
「泣くなよ」
困ったように言ったのは少年だった。
「俺はオメガだ。子供じゃない。・・・黙って気持ち良くなっとけよ・・・」
少年はタクの涙を舌でぬぐったのだ。
身体を寄せられただけで、その匂いで、その肌の体温で。
タクのそこはみっともなくまた硬くなった。
「俺はしないとダメなんだ。・・・これは、セックスじゃない、人助けだ、な?」
目を覗き込みながら、懇願するように言われた。
でも。
「嫌だ」
そう言ったのに。
タクに跨がり、少年はタクの性器をその穴で咥え込んだのだった。
タクは絶叫した。
またすぐにイった。
でもまた締めつけ、蠢き硬くされ、絞りとられる。
ひぃぃ
イヤだぁ
許してぇ
タクは泣いて許しを願ったのに、少年は止めてくれなかった。
「お前・・・お前・・・」
少年がタクに何か言った。
唇を塞がれかけて拒否した。
こんなの嫌だ。
嫌だと言った。
腰がゆれるのを止められなかった。
射精が止まらないなんて初めて知った。
「嫌だぁ!!」
そう叫ぶタクに、少年の顔が歪んだ。
「ごめん」
そう聞こえた気がした。
その声さえ射精の引き金でしかなかった。
そのセックスは最高で最悪だった。
そこにはタクはいなかった。
ただ、肉体かあるだけだった。
そして。
タクは意識をうしなったのだった。
ともだちにシェアしよう!