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第20話
アルファの虫のような長い下半身は背後から貫きながら、それでも蛇のように身体を巻きつけさせ、オメガの乳首を正面から舐めたり噛んだりすることを可能にした。
沢山ある脚の一つに小さな尻を抱えられ、背後から腰(腰とは言えない、虫のような下半身)をぶつけられながら、正面から上半身をオメガは苛められていた。
「ああ、なんて穴だ・・・締まって濡れて・・」
アルファがあえぐ。
濡れてキツイ穴は巨大な性器を欲しがり蠢いてくる。
そして、アルファはふたつに割れた舌を乳首に巻き付かせていた。
そう、その長すぎる舌は柔軟で熱くて、どんな動きでもできる。
濡れた舌で締められ、擦られる。
舌の繊毛が味わいながら絡みついていく。
性器をしごくようにその尖った乳首を扱く。
尖り硬くなる乳首はそこでイケる性器なのだ。
指でも可愛いがる。
腕は4本もある。
胸の微かな隆起を撫でさすることも、舐めてない方の乳首を指先で扱いてやることも、アルファの性器が浮かび上がる薄い腹を撫でてやることも、ずっと精液を飛び散らかしている可愛い性器を弄ってやることも、何でもてきて、全てする。
ひうっ
いいっ
いいっ
よだれをたらしながら、オメガは叫ぶ。
自分からも腰を振る。
強く奥まで突いてくるアルファの動きに合わせて、もっと貪欲に感じようとするために。
一番奥を突いて欲しくて、自分から腰を送り込み、そこを押し付けてくる。
アルファは喘ぐ。
こんな淫乱なオメガは知らない。
尤も、アルファでさえ、多くのオメガは知りようがない。
オメガは少ない。
アルファよりも。
そして、アルファは自分のオメガを守るし、守りきれない場合は殺すからだ。
もちろん。
守れなかった場合でも殺す。
他のアルファに抱かれた自分のオメガなど、悲しすぎて耐えられないからだ。
喰う。
文字通り、犯しながら喰う。
犯したアルファも殺す。
これは必ずしもうまく行くわけではないが、機会がある限り殺すことを狙う。
アルファらしくルールには則って。
とにかく、自分のオメガ以外のオメガは・・・一人以外しか知らなかった。
そのオメガも、そのオメガのアルファも結果的に死んだが。
その責任を取らされて、長くオメガを与えられなかったし、ゲームのハンデを引き上げられた。
アルファの世界は公平なのだ。
だが、あのオメガも甘い穴をしていて、しかも、自分のアルファの名前を叫び続けるところがたまらなく良かったが・・・。
殺したアルファの横で犯したからだ。
人の形に近いアルファで、翼と角以外はほぼ巨大な人間だった。
出産も経験した、大人のオメガは熟れきっていて、幼いオメガとは違う味わいがあった。
まあ、そのときにはまだ、幼いオメガを犯す味わいも知らなかったわけだが。
だが初めて食らったオメガの味に狂ったのを覚えている。
本来、番のいるオメガのフェロモンは、アルファを狂わせる程のものではないのだが、それでも狂った。
殺された自分のアルファの名前を叫びながら、それでもイキ狂うオメガの身体に。
自分の子供を孕むことのない場所をこじ開けて、何度も放った。
他のアルファのためだけに変化した身体を、無理やり自分に順応させた。
アルファを殺すのはアルファには楽しい。
だって。
アルファは勝つことだけが、全てだから。
自分のアルファとはに違う性器でも、オメガは感じて、泣いていた。
哀れで可愛いて愚かで、うまかった。
死んだアルファが悪い。
オメガを不用意に連れ出して、他のアルファの目に止めさせるなんて。
どこか哀れさを誘う綺麗な容姿にそそられたのだ。
泣きながら、他のアルファの名前を叫ぶその奥を味わうのは最高だった。
哀れなオメガ。
なんて可愛い。
飼ってやる。
番にはなれなくても、飼ってやろうと決めたのに。
三日目に腐敗しかけたアルファの横で犯している最中に死んだアルファの髪に挿していた簪で、喉を突いてしんだ。
このアルファは、人間らしい美しさをアルファのくせに誇る、いけ好かないアルファだった。
真っ白な、人間の白さとは違う、大理石のような肌に、青い銀色を帯びた髪、白い翼、白い角。
天使のアルファ様などと呼ばれ、領民共以外にも、ベータ達にその姿を自慢気にさらしていた。
髪を人間の女のように結って。
胸くそ悪い殺されて当然のアルファだった。
その気に入らない髪に挿していた簪で喉をオメガはついたのだ。
最後に、腐り始めたアルファの方へと手を伸ばして。
がっかりした。
だが、死ぬ前に締まる感覚で、ちゃんとイケたし、死んでもそのまま抱き続けた。
可愛いかったからだ。
あのオメガの味とも。
このオメガは違う。
いつも可愛いがっている、愛しい愛しいオメガとも違う。
この貪欲さは。
まるで挑戦だ。
これは。
これは。
まるで。
有り得ないことだが、アルファ同士で殺し合いをする興奮が沸き起こる。
オメガとセックスしているだけなのに。
このオメガは何。
何なのだ。
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