オメガの腰は巧みに動いた。 　奥へとアルファの凶悪な性器を自ら迎え入れて行く。 　穴の中でしめつけられ、蠢かれ、絞りとらそうになる。 　思わず射精するのをこらえて、呻いた。 　「イイコだ・・・まだイクなよ。俺にはまだ足りない」 　そう言ったのはオメガだった。 　締め付けられ、一番奥で吸い付かれた。 　いやらしい腰の動き。 　吸い付いて、離れ、吸い付いて離れ、味わうように上下にゆっくり動かれた。 　アルファは唸った。　 　耐えていた。 　涎が出る。 　 　「こっちはな、ベータ相手にでもちょっとでもいい気持ちになれるよう、日々セックスに努力してんだ。ベータを殺して抱くか、何もしなくても気持ちいいオメガ抱いてるだけのお前とは・・・努力が違うんだよ・・・でも、チンポは好き。アルファのチンポはいい・・・お前ら全員殺しても、チンポだけは残しておこうかな・・・」 　オメガは楽しむようにまた、奥へと自分から挿れて、高い声を上げて、そこでの出し入れを始めた。 　 　先を吸われながら、蠢かれ、締められるその感触に、アルファも声を上げてしまった。 　「出せ・・・出せよ・・・中に、ぶちまけれろ！！」 　オメガが自分の精液を迸らせなから、叫んだ。 　それは命令だった。 　命令だったのに。 　アルファはその子宮口にめり込ませ、叫びながら精液を放っていた。 　オメガの小さい身体が痙攣する 　背中も首もつま先間でそらして、その精液がそそぎ込まれる感覚を味わい、涎を流す。 　熱い。 　腹を貫かれ、燃やされるこの感覚。 　「ぎぽぢいいっ！！いいっ！！いいっ」　　 　また前から精液を飛ばしながらオメガは叫ぶ。 　笑っていた。 　目を剥きながら。 　「コレ・・・コレは好きぃ・・・でも足りねぇ！！もっとよこせ！！」 　怒鳴ったのはオメガだった。 　 　アルファも震えていた。 　気持ち良すぎた。　 　可愛い自分のオメガとしてる時よりも。 　いや、違う。 　全然違う。　 　これは別のモノだ。 　可愛い自分のオメガとしているときは喰ってる旨さだけだ。 　そして、たまらない愛しさと、責めて泣かせたい嗜虐心。 　でも。 　今。　 　 　アルファはオメガを味わってはいるが、食われてていた。 　しゃぶられ、味わわれ、むさぼられていた。 　また、オメガの腰が揺れた。 　絞りつくされる快楽が始まる、 　オメガは食っていた。 　穴で、アルファの性器をしやぶりつくしていた。 　だが。 　止められなかった。 　唇を塞いだ。 　挽回しようと。 　長い長い舌で、オメガの喉まて犯してやろうと。 　熱い小さな口の中は気持ちよかった。 　甘い。 　オメガの甘さ。 　脳が痺れた。 　 　そこを腰を揺すられ、絞りに来る。　　 　 　喘いだのはアルファだ。 　「足りねぇ・・・足りねぇもっと喰わせろ・・・」 　オメガが思わず喘いで、口を離したアルファの舌を、小さな舌で追いかけながら言った 　おかしい。 　おかしい。 　こんな小さなオメガ。 　握りつぶしてしまえるのに。 　力を入れる前に腰をたたき突けられ、突かされた――・・・・・。 　奥に食われる感覚に、声を上げてしまう。 　 　「可愛い声でるじゃねーか・・・チンポは最高だな、アルファってのは・・・たまんねぇ」 　自分で奥で楽しみ始めるオメガ。 　舌を捕まえられ、味わわれる。 　噛まれて喰われる。 　オメガの目は輝く。 　猛禽類のように。 　「出せよ！！」 　命令され、射精させられる。 　屈服させられる。 　アルファが。 　アルファなのに。 　でも。 　止められなかった。