47 / 174
第47話
一人増えた。
タクは絶望していた。
なぜか、タクと少年がセックスしている横に、少女のようなオメガが寝てるのだ。
疲れ果ててるらしく、タクと少年、いや、主にタクが乱れながら、叫んでいてもその少女のようなオメガは目覚めない。
家に帰ったら少年がいなかった。
もしかしたら、出て行ってくれたのかと喜んだ。
だが、そんなワケがなく。
真夜中にのしかかられて、「ああ、やっぱり」と思って、一応本気で拒否はしたけど、許されず、しくしく泣きながら感じさせられまくっていた。
もう、少年の孔に咥え込まれている。
勝手に出さないように縛られて、
ひたすら感じて、泣き叫ぶだけだった。
ふとベッドの隣りを見たら、新しいオメガが寝ていた。
少年よりも幼い。
少女のようなオメガが。
オメガなのはすぐわかった。
こんな、エロイ子供などいないからだ!!
またあきらかにセックスの跡を色濃く残していたし。
どこかでアルファとやってたオメガがここにいる。
そしておそらくそのアルファは死んでいる。
それはこれまでのことから予想できた。
「増えた・・・ぁ、増えてるぅ・・・ああっ・・・ダメだ・・・」
孔に咥え込まれて、絞りとられ、泣きながらオメガが増えてることをうったえる。
いくらなんでも、これは酷い。
二人もオメガをかくまえない。
「ん?ソイツには手を出すなよ。おまえが抱いていいのは俺だけだからな」
少年は機嫌良く言うが、その言ってる意味もわからない。
「ある程度、教えてからじゃないとな・・・オメガを使える性具だと思っているベータもいるからな。ちゃんと心構えをコイツには教えこんでからだな、組織に預けるのは」
少年は可愛いくてたまらないと言ったように、タクの頬を撫でながら、ゆっくり腰をつかってきた。
タクの上にまたがり、腰を揺らしてくる。
その動きにタクは悲鳴をあげた
紐を解かれ、達してしまう。
「気持ちいいか?・・・可愛いな、タク」
少年は優しく微笑んだ。
「オメガ・・・こま・・る」
オメガなんか連れこまれたら困る、と言いかけるが、腰を動かされたなら、またそこが硬くなってしまう。
喰われて、好きなように味われていた。
ぐちゃぐちゃに喰われて、揺らされる。
少年の孔は口や舌よりも貪欲だった。
「お前は良く知ってるが、俺達オメガが本気出したらベータの連中なんかヤリ殺せるし、俺達はアルファ程じゃなくてもベータよりははるかに強い。でも、オメガは従順に、と育てられてるからな。ちゃんと教えておかないとベータの言いなりに脚を開きかねないからな。しっかり教えてないと。ベータは食い物であって、喰われるものじゃないし、食いたくなければ殺していいって」
タクを追い詰めないように加減しながら、少年はタクの上で動いた。
それでもタクは快楽が過ぎて泣き叫ぶ。
熱すぎる。
甘すぎる。
頭がとけそう。
「泣くなよ」
少年は困ったように、タクの涙を舐めとった。
「困る・・・困る・・・」
タクは本気、いつでも本気だが、今回はさらに本気を追加して困ってることを訴える。
ベータを気に入らなかったら殺すように仕込む、オメガなんかをこの家につれこまないでくれ!!
タクの心の叫びだった。
「・・・お前を信じてるけどな、俺以外にお前が他に目をやるとは思わないけれど、浮気するなよ、手を出すんじゃねーぞ」
少年は唇を尖らして、いつも通り見当違いなことを言い始める。
「無理・・・無理ぃ!!!!」
タクは色んな意味を込めて叫んだ。
でも。
セックスは止めてもらえなかったし、その少女のようなオメガが部屋からいなくなることも・・・・。
なかったのだった。
ともだちにシェアしよう!